赤杭と黄杭の違いは? ゴルフ場の「杭」カラー別に意味を総チェック【ゴルフルール】

ゴルフ場の杭の色の違いって何だっけ? 初心者ゴルファーはもちろんのこと、白、黄色、赤や青と理解しているつもりでも、救済措置が微妙に異なっていることをもう一度チェックしてみませんか。分かりにくいゴルフルールの杭についてご紹介していきましょう。

◆白杭

ティーイングエリアに立ってまず確認するのは池の位置や落としどころの方向。そして白杭の位置も気になるものです。白杭はよく耳にする言葉「OB」になってしまうことを表しています。

「Out of Bounds(アウトオブバウンズ)」は、コースの左右に白い杭で表され、その杭を結んだ外側がOBゾーンです。白い杭を超えたところに落下したボールは、1打罰となり、スコアに1プラスして記載することになります。
つまりティーショットがOBになった場合には、ティーイングエリアから3打目から再出発です。ティーイングエリアに「OBの場合は前進4打で特設ティから」と記載があれば、特設ティから4打目として打つことになります。

◆2打目以降でOBの時はどうすればいい?

もし2打目以降がOBゾーンに入ってしまった場合は、1打罰を加えて「直前にストロークを行った元の場所」からボールをドロップしてプレー再開になります。「元の場所」には定義があり、フェアウェイやラフから打ったまさにその場所、今打ったところです。

気を付けたいOBは、「ジェネラルエリア」と呼ばれるティーイングエリア・池などのペナルティアエリア・バンカー・パッティンググリーンから打った場合。その場所を起点にして、ホールに近づかない1クラブレングス(クラブ1本分の長さ)以内にドロップしなければなりません。

もし大きなバンカーから打ったボールがOBなら、1クラブレングス以内にドロップするので、同じバンカー内になる可能性も十分あるということになりますね。ジェネラルエリアからのOBは、救済措置を覚えておくと役に立ちますよ。また杭の中でも白杭は抜いてはいけないことも覚えておきましょう。

◆ペナルティエリアの基本ルール

ペナルティエリアというのは、「ウォーターハザード」といわれる川や海、池、溝、排水路などの水域や、岩場、崖、ブッシュ(茂み)、森といったボールを探すことが難しい場所のことです。もしボールが見つかったとしても、プレー続行ができない場所もペナルティエリアになります。

ペナルティエリアは黄色や赤の杭で表示された場所のことで、杭の色の違いによる場所の違いはありません。杭の色による大きな違いは、救済措置の方法が赤杭の方が1つ多いということです。またペナルティエリア内でも、そのまま打つことができる場合は無罰ですが、救済を選択すると1打罰になるケースもあります。

2019年のルール改正以前は、ペナルティエリアから打つ場合にはソールを付けることが禁止されていましたが、改正以後はソールを地面につけても良いと変更されています。では赤杭と黄杭についての違いを詳しく見ていきましょう。

◆黄杭(イエローペナルティアリア)

コース内にある⻩⾊の杭やラインで⽰された海や湖、池、川、排⽔溝、⽔路などは、⽔の有無に関わらず、 「イエローペナルティーエリア」と呼ばれます。救済方法は以下の通りです。

① そのまま打つことができれば、無罰でプレー続行することができる
② イエローペナルティエリアに入れてしまう前に、ボールを打っていた場所からプレーすることができる
③ ボールが無くなってしまった地点と、ホール上のピンフラグの位置を結んだ後方ならどこまで下がってもOK。そこにクラブの長さ1本分の1クラブレングス以内にドロップすることができる

◆赤杭(レッドペナルティリア)

赤杭の場合には、黄杭の時の3つの救済に加えてもうひとつがあります。
ペナルティエリアのボールが落ちてしまった箇所から2クラブレングス以内にドロップするとありますが、簡単にいうと次のようになります。

ボールが落ちてしまった場所にティで印をする。そこからホールに近づかない2クラブレングスの幅を測り、そこにもティで印を行う。そのエリア内にボールをドロップするという方法のことです。

◆イエローペナルティエリアとレッドペナルティエリアの違いは?

イエローペナルティエリアとレッドペナルティエリアの違いは、ペナルティエリアとしては大きな違いはなく、杭の色で救済方法が異なります。

イエロー、レッド共に受けられる救済方法には、ギリギリでもそのまま打てる状況なら打っても良いという方法と、同じ場所から打ち直す方法。またボールが落ちた地点とピンの位置を結んだ後方に下がりドロップする方法がありました。

違っているのはレッドペナルティエリアに限って、ボールが落ちた場所からピンに近づかないように2クラブレングスでドロップする方法です。何となく分かっていただけたでしょうか。

◆青杭

青い杭は芝生を養成し保護するなど、ゴルフ場がそこからプレーを避けてほしい修理地を示しています。青杭内に入ってしまったボールは、無罰で取り出すことができ、そこからホールに近づかない2クラブレングス以内にドロップしてプレーを再開しましょう。

◆ヤード杭

残りの距離を表示してくれるヤーデージ杭は、距離計が無くてもある程度距離の目安になってくれるものです。白い杭に数字で表されていたり、横縞の数で残りの距離を示していたりする場合があります。

縞の数が1本なら残り100ヤード、2本なら150ヤード、3本で200ヤードを表している場合が多いので、覚えておくと役に立ちますよ。注意すべきなのは、グリーンのセンター表示なのかグリーンエッジ表示なのかという点です。コースに到着したらセンター表示なのか、グリーンエッジ表示なのかを確認しておくと距離にズレが無くなります。

またグリーンが2つある場合には、今日のグリーンがどちらかによってどちらの杭を参考にすべきかが違っていることをご存知でしょうか。例えば右のグリーンを使用している場合は、右側のヤーデージ杭を見て距離を判断してください。左側の杭では参考になりません。距離が合わなくなるので、注意してくださいね。

トラ杭

最後に黄色に黒の横縞が入ったトラ杭についてですが、見たことはありますか? 多いのは河川敷のコース。コースが隣接するホールなどで、プレーを禁止したいときに採用されることが多いです。こちらの杭はゴルフ場のローカルルールとなっているのでゴルフ場のルールに従ってプレーすることになります。

まとめ

これで杭の中に入ってしまっても慌てることはありません。救済方法もばっちりです♪ 次回のラウンドが楽しみですね。

取材・文/加古浩子

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