【川﨑志穂プロLESSON】朝イチショット成功の秘訣は?プレッシャーに左右されないメンタルの整え方

ゴルフほどメンタルを試されるスポーツはありません。1ラウンドのなかには、いろんなところにプレッシャーを感じる場面が待ち受けています。今回は川﨑志穂プロに、朝イチショットなどプレッシャーがかかる場面を迎えても、それを跳ね除ける方法を聞いてみました。

【川﨑志穂プロLESSON】メトロノームを活用! アプローチは“リズムと距離感“で上手くなる

◆水分補給、もぐもぐタイム、おしゃべり…あえて”色々考える時間”をつくらない

ラウンド中にプレッシャーを感じる場面ってたくさんありますよね。ただ、実際にボールを打つときよりも、待っている時間のほうが緊張しませんか? ミスをしたら嫌だな、誰か見ているから恥ずかしいな、きちんと打てるかな、このパットを入れないとベストスコアにならないな……と内容は様々ですが、余計なことを考えるのは待ち時間があるときです。

ならば、その待ち時間を無くしてみましょう! 
と言っても物理的に消すわけではなく、感覚的に消すだけです。そのために何か他の事をして気を紛らわせます。例えば、飲み物を飲んだり、自分が好きなお菓子を食べても構いません。私は酸っぱい系が好きなので梅やフルーツを食べています。同伴競技者やキャディさんと会話しても大丈夫です。それで自分の番が来たらパッと構えて打てば、緊張の度合いも最小限に抑えられます。とにかく、ボーッとしていると色々考えてしまいます。食べる、飲む、話すのどれが一番考えることが少なくなるのか、自分なりに試しておきしょう。

また、朝イチショットですが、私は絶対に真っ直ぐ打たなければいけないとは考えていません。左ラフ、あるいは右ラフもオーケーだと許容範囲を広げて打ちます。緊張感の中、絶対にフェアウェイキープと範囲を狭めたら余計にプレッシャーがかかるだけです。気持ちが楽になるなら、ラフでも全く問題ないでしょう。逆に、フェアウェイから左サイドは全部OK、右サイドは全部OKとなれば、左サイド、あるいは右サイドに球を打ち出すことだけに気持ちを集中できます。そこから先はフックしようが、スライスしようが関係ありません。

◆ミスをしたら原因究明はマスト。原因究明すれば引きずらない!

ティグラウンドに立ったとき、右サイドにOBがあるから避けようという考えはNGです。なぜなら、その時点で右サイドということばが頭に残ってしまうからです。この場合は、「左サイドを狙おう」が正解です。セカンドショットでも、グリーン手前に池やバンカーがあるなら、手前はダメだと思わずに、オーバーしてもいいとだけ考えます。どうしても手前の池やバンカーから意識が離れない人は、「ピンまでしっかり打とう!」とか「オーバー目に打とう!」と声に出してみましょう。

また、OBを打ったり、3パットなどの分かりやすいミスをすると、その後のプレーに影響しますが、その場合は原因を究明し、自分自身を納得させることが大切です。例えば、OBを打ったら、「スイングリズムが速かったかな」、「クラブフェースがすこし被っていたからだな」、「右に打ち出せなかったから」など、原因を見つけ、次はそこに気をつけようと思えば、いつまでも引きずることはありません。3パットでも、「逆目に見えた分、強く打ったので仕方がない」と考えましょう。

さらに、このパットを入れればベストスコア、100切りなどの何か特別な状況を迎えた時は、自分が狙ったところに対して、フェースを真っすぐ向けて、そのままヘッドを目標に向かって出すことだけに集中しましょう。

◆教えてくれたのは…川崎志穂プロ

かわさき・しほ/千葉県出身。ミツウロコグループホールディングス所属。身長170cm。父の影響で7歳からゴルフをはじめる。拓殖大学紅陵高等学校出身。2017年にプロテスト合格。モデル級の長身から放たれるドライバーの飛距離を武器に活躍中。インスタグラム(@shiiiistagram__official)

撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 撮影協力/スイング碑文谷

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