1ラウンドは18ホールではなかった? ゴルフにまつわるトリビア3選

ラウンド中、同伴者との会話に困ったことはありませんか? そんなときおすすめなのが、ゴルフのトリビア。特にゴルフ歴史のトリビアは「言われてみれば気になる」話題が満載。今回の記事を会話のネタにして、気まずい時間を回避しましょう。

◆ゴルフが「18ホール」のプレーになった説は3つある?

まずは「ウイスキーが18ホールで空になったから説」です。ゴルフ発祥の地として知られているスコットランドは、リンクスコースも多く、風や寒さが厳しい地域です。ゴルファーたちが体を温めるためにとった手段はウイスキー。18ホールになったのは、1ホール終わるごとにキャップ1杯のウイスキーを飲んで体を温めていたところ、空になるのがちょうど18ホールだったためとされています。

次は世界最古のゴルフ場”セントアンドリュース”で起きた「土地返還説」です。セントアンドリュースのオールドコースは、当初12ホールからスタートし、その後22ホールまで増えます。しかし、市がコースの一部に返還要求を出します。その結果、4ホール分の土地を返還し、18ホールになったという説です。返還要求は事実ですが、市の返還要求とホール数の縮小が密接に関わっている史料はなく、こちらも憶測の域を出ません。

最後は「セントアンドリュースメンバーによるコース改造説」です。元々22ホールだったセントアンドリュースは、最初と最後の4ホールが短すぎたため、面白みに欠けていたそうです。そこで当時の同クラブキャプテンであるウィリアム・セントクレアとメンバーたちが短いコースを合体させて距離を長くする案が提出され、18ホールになりました。セントアンドリュースの会員組織であるR&A(ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ・オブ・セントアンドリュース)の議事録にも22ホールから18ホールへコース改造の記録があり、最も有力な説と言えるでしょう。

◆距離を表すヤードは元々メートルだった?

1875年、国際的単位を「メートル法」に統一する条約が各国で締結されました。単位の統一は、多種多様な単位の違いによる混乱を防ぐ意味でも必要でした。日本も例外ではなく、1976年に通商産業省(当時)の方針でゴルフを含めた商行為にも国際基準のメートル法が適用されます。

しかし、ヤードからメートルへの変更は、距離の把握が難しくなるため、プレーヤーたちの混乱や反発により10年足らずでヤードに戻りました。ただ、グリーン上では1ヤードより短い距離を測る必要があるため、メートルやセンチメートルの使用が一般的です。

◆宇宙で初めて行われたスポーツはゴルフ!?

ゴルフは地球以外の土地で初めて行われたスポーツで、場所は1971年アポロ14号で行った3度目の月でした。月面でショットしたのは、ゴルフ好きで知られるアラン・シェパード船長です。ゴルフクラブは宇宙船に積載スペースがなく、当初は不可能と思われていましたが、「サンプル採取器具兼6番アイアン」を特注し実現しました。

ただ、宇宙服は動きづらく、スイングするのは困難だったそう。地面もバンカーのような砂地だったため、最初は空振りやダフリの連続でした。やっと当たった会心の一打は、重力の関係もあり、400ヤード飛んだと言われています。また、R&Aが「ルールブックにもあるように、バンカーを使用したあとはしっかり均しましょう」とジョークを言いつつ、祝福したことでも知られています。

ゴルフの歴史は長く、史料が残っていないなど不確定要素もあります。だからこそ、ロマンがあり、ラウンド中に同伴者と話す小ネタに持ってこいと言えるでしょう。また、ゴルフの歴史を感じながらラウンドすると、いつもとはちょっと違う風景に見えてより楽しめるかもしれません。ぜひ、今回のトリビア歴史編を参考に、同伴者とのコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。

取材・文/夢書房 画像/Adobe Stock(※使用している画像はイメージカットであり、実際の人物や事象とは関係ありません)

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