冬はボールを温めると飛ぶ? ゴルフにまつわる都市伝説のウソorホント

ゴルフには、ウソかほんとか分かりにくい都市伝説的な噂があり、信じていいのか迷うこともしばしば。そして肝心なのは、ゴルフにまつわる噂が、スコアアップや自身の成長にとって、よい影響を与えるのか悪影響を与えるのかです。今回は、気になる噂の真相を解説します。

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◆カイロでゴルフボールを温めると飛ぶってほんと?

冬は気温が低くなり、夏場と比較してボールが飛ばなくなります。空気密度が高くなりボールへの抵抗が増して飛距離が落ちたり、寒さで体が硬くなったりして、捻転不足のため飛ばなくなるなどが主な原因です。

もちろんゴルフボールも気温の影響を受けます。寒いとボール表面の素材が硬くなり、ボールが本来発揮できるはずの反発性能が発揮できず、スピン量や打ち出し角度が変化するためです。逆に、理論上はカイロでボールを温めると飛距離が落ちるのを防げるため、「ボールをカイロで温めたら飛ぶ」という噂が広がったと考えられます。

しかし、そもそもボールを温めることは、ゴルフ規則4.2aの「故意に性能を変えた球をプレーしてはならない」に該当し、競技ゴルフの場合、失格になる場合があるんです。

また、気温の低下によるゴルフボールそのものへの影響はそこまで大きいわけではなく、ボールが飛ばなくなるのは、空気密度や筋肉の柔軟性、寒いために厚着をするウェアの動きにくさに大きく左右されます。冬にラウンドする場合、多少の飛距離ダウンは想定の範囲内とし、番手をひとつあげるなどで対応するほうがスコアアップの側面からみてもよいでしょう。

◆体重が重ければ重いほど、飛距離って出るの?

「体重が重い人は、なんだか飛びそう」とイメージを持つ人は多いかもしれません。体重が飛距離に影響を与えるのは、体重移動が上手くいき、ボールにかけるエネルギーを効率よく伝えられたときです。つまり、ヘッドスピードやミート率など、体重以外の条件が全て同じなら、重いほうが飛ぶと言えるでしょう。

しかし、プロゴルファーの中には体が小さくても飛距離の出る選手がいるように、いくら体重が重くてもヘッドスピードが遅く、ミート率などが悪ければ飛びません。つまり、飛距離を伸ばそうと体重を増やしても、体重の増加を効率的にボールへ伝えないと飛距離はさほど変わらないでしょう。逆もまた然りで、ダイエットをすると飛距離が落ちるとよく言われます。しかし、体重が落ちても体にキレが出てスイングスピードが早くなったり、ミート率が上がったりすると飛距離がアップする可能性は十分にあるのです。

◆上半身の筋トレって、スイングを悪くするの?

上達するうえで、上半身のトレーニングはスイングを悪くするためNGと言われることがあります。大胸筋や二の腕などゴルフスイングに不必要なところを鍛えると可動域が狭くなり、スイングがしづらくなるのでは、というのがこの噂が広まった大きな理由。しかし、プロゴルファーの中には、上半身を見事なまでに鍛え上げている選手も多く存在します。プロゴルファーの場合、下半身や体幹で生み出されたエネルギーを効率よくボールに伝えるため、下半身の回転スピードに負けない上半身の強さも必要になります。そのため、上半身のトレーニングも適切に行っています。

アマチュアゴルファーの場合、下半身のトレーニングを十分に行えていないプレーヤーが多いため、上半身を鍛えると、上半身頼りになりスイングが安定しません。まず下半身から鍛えたあと、上半身もしっかり鍛えるとスイングを崩さず、飛距離アップやスイングの安定が望めます。上半身を鍛える優先順位は高くないですが、パフォーマンスをあげるには必要不可欠なトレーニングと言えるでしょう。

ゴルフに関する噂は、一見鵜呑みにしたくなりますが、噂をそのまま信じてしまうと損をする可能性があります。しっかりと事実を確認したうえで、実践することをおすすめします。

取材・文/夢書房

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