トーナメント開催前後のゴルフ場は忙しい!?どうなっているのか教えます!【匿名キャディが語る】

こんにちは、匿名ライターの「かこみらい」です。今年は相次ぐトーナメントの開催中止が残念でなりませんが、先日は男子の「三井住友VISA太平洋マスターズ」、女子の「伊藤園レディス」、海外では「マスターズ」とプロの試合が盛り上がり、ゴルフファンとしてもうれしいかぎりです。

今回は、トーナメント開催コースに勤務していた経験を踏まえて、トーナメント開催に向けてゴルフ場の雰囲気がどのように変化していくのか? ということをキャディ視点でお伝えしたいと思います。

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 「伊藤園レディス」大会初日の渋野日向子プロ。大会前のコース整備はどのように行われているのでしょうか? (イメージ画像/Getty Images)

開催が近づくと設営がおこなわれ、一番ホールにはトーナメントを象徴する大きな看板が掲げられます。観客席やテレビ中継のための設営も進み、中継で皆さんが目にするような華やかなゴルフ場へと変わっていきます。

もちろんお客さまがプレーしている間はいたって普通に営業していますが、設営済みの看板の前で写真撮影する方が増えたり、いつもと違うコースの雰囲気にテンションが上がるお客さまも多いです。

通常業務の終了と同時に忙しくなるのが、グリーンキーパーさんたちの管理部です。フェアウェイやファーストカットの刈り込みから、グリーンのローラー掛けとさまざまな道具を用いて、プロが試合できる空間を作り上げていきます。コース全体の空気が引き締まるような、そんな印象です。

通常のグリーンは8~9フィートの速さです。9.5~10フィートを超えれば、かなり速いグリーン。トーナメントともなると11~12フィートの高速グリーンが誕生します。この速さが出来上がるのは、予選の開始に合わせているのかもしれませんね。

トーナメント終了後には、プロが試合をした直後のコースの難しさを体感するために訪れるお客さまも多くいらっしゃいます。その際には、○○プロはここから7番で打ったとか、池に入れたから優勝争いから脱落したとかの話題で持ちきりになることもしばしば。難しいグリーンでパーセーブできた時のお客さまの笑顔は格別です!

毎年何が起こるかわからないワクワク感がたまらないのがプロのトーナメント。今年は無観客試合が続いていますが、来年こそ、ぜひ一度プロの空気に触れてみてください。そしてトーナメント開催前後のコースに訪れる機会があれば、いつもと違うコースの雰囲気を味わって、特別な時間を楽しんでくださいね。

◆【教えてくれたのは】匿名キャディ・かこみらいさん

某有名トーナメントコースの元キャディ。自分でプレーするのも大好きで、ゴルフギアには一家言あり。趣味は車で、Bライセンスを取得するガチっぷり。歴代アメ車を所有し、エンジンルームを眺めているだけで一日が終わってしまうほど。ゴルフ、クルマなどの知識を活かし、現在はライターとして活躍中。