日本のゴルフ場はマナーに厳しいけど、海外のゴルフ場はどうなの?

ゴルフは紳士淑女のスポーツと呼ばれ、マナーに厳しいことで知られています。日本人は海外と比較しても礼儀正しく、時間やルールもきっちり守っている人が多いように思います。しかし海外では、遅刻したり服装も自由だったりしてルーズなイメージがありますよね。そこで海外と日本のゴルフ場でマナーの違いはあるのか? というテーマで解説します。

イメージ/Adobe Stock

まず、日本のゴルフ場では以下の3つのマナーが重要視され、ゴルフ場も規定を設けているところが多いです。

・服装のマナー
・飲食のマナー
・プレー中のマナー

◆海外と服装のマナーを比較

日本ではクラブハウスに入るときはドレスコードが定められていて、ジャケットまたは襟付きの着用が求められます。ジーンズやサンダルなどカジュアルな服装は禁止されていて、入場を断られることもあります。対して海外のゴルフ場では超高級ゴルフ場でもない限りドレスコードはありません。特にアメリカはカジュアルなセルフコースが多く、Tシャツやハーフパンツで仕事帰りにプレーするなど、気軽に楽しめる文化があります。タイのゴルフ場も同様でドレスコードは基本的に無しのところが多いですが、一部カジュアルな服装を不可としているゴルフ場もあります。

ではもっとも厳しいイメージのある、ゴルフ発祥の地イギリスはどうかというと、Tシャツやジーンズなどのカジュアル過ぎる服装はNGです。クラブハウスに入る際もジャケットは必要なく、ゴルフウェアのままでOKというところが多いです。意外に思われる人も多いと思いますが、日本のゴルフ場の服装マナーは海外と比べて本場イギリスより厳しいのです。

◆海外と飲食のマナーを比較

続いて飲食のマナーも比較してみましょう。日本ではスループレーを除き、プレーの合間にレストランで食事を摂るのが一般的です。基本的に飲食物の持ち込みはマナー違反とされています。対して海外ではスループレーが基本です。プレーヤーは軽食を持参したり、ハーフ終了後にスナックや飲み物を売り子が販売しに来たりするゴルフ場もあります。アメリカではレストランをプレー終了後に利用しますが、必ず利用しなければならないといった風潮はありません。要するに、海外では飲食に対してかなり自由なのでマナーも無いということです。服装に続き飲食についても、日本の制約は厳しいようです。

◆海外とプレー中のマナーを比較

最後にプレー中のマナーはどうでしょうか。日本でも良く言われるディボット跡の修復や、プレーファスト。バンカーに入ったらレーキで慣らすといったプレー中のマナーは万国共通です。これはプレーヤー全員が気持ちよくプレーできるようにという気遣いからなので当然ですね。続いてキャディについては、日本ではセルフプレーが一般的になってきています。アメリカではセルフが一般的となっており、キャディに関しても日本と違い男性が多いです。ベトナムやタイではプレーヤーごとにひとりのキャディが付くのが一般的で、キャディへのチップも必要。カートはフェアウェイへの乗り入れ可能なことも多いですが、雨の日やグリーン周りはNGなど、日本と近い状況です。

◆日本のゴルフ場のマナーは独特

日本のゴルフ場のマナーは世界と比べても厳しいことが多いのです。飲食やドレスコードなどは日本独特の文化です。日本に多い「接待ゴルフ」も欧米にはありません(プレーフィが安いというのも要因のひとつかもしれません)。日本と海外どちらが良いかは一概には言えませんが、日本ではコロナ禍で若年層・女性のゴルファーも増えたことで、多くの人がゴルフを楽しめるように、敷居を低くするような取り組みが進んでいます。海外の「気軽にプレーを楽しむ」という文化は日本でも近いうちに普及しそうですね。

取材・文/夢書房

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