コースマネジメントは危険を避けて次のショットを打ちやすいところを狙う!

コースマネジメントと聞くと何やら難しそうな印象を受けますが、単純にピンチを避けるための準備だと考えましょう。何の準備も行わず、ただフェアウェイの真ん中を狙うから、思いがけないOBやバンカー、池などにつかまってしまうのです。最初から危険ゾーンを認識し、そこへ打たないための準備をしておけば、ピンチは避けられます。

秋山真凜さん

フェアウェイウッドの形にだまされるのはNG! アイアン寄りの打ち方がおすすめです

Q:コースマネジメントが大切とよく耳にしますが、具体的にどのようなことなのでしょうか?

A:どこが危険でどこが安全なのかをしっかりと認識してからルートを決めることを言います

コースマネジメントは上級者だけものではありません。むしろ、アベレージゴルファーこそ徹底した方がスコアアップにつながります。基本的には両サイドを見て、左右どちらに打ってはいけないのかを決めることから始めましょう。今回は打ち下ろしのパー5で説明します。

まず、最初に何を考えるかですが、パー5ということもあり、2オンは狙えません。ということは、いかに2打目を打ちやすいところへティショットを落とすかが重要です。その上で、左右どちらが危険ゾーンなのか確認します。この場合、右サイドを見るとバンカーと白杭が見えます。反対側の左サイドは傾斜になっているので、仮に左へ曲ったとしてもボールは転がり落ちてくるでしょう。したがって、狙いは左サイドのフェアウェイになります。ここなら次のショットも打ちやすいので問題ありません。

ここで注意してほしいのが、右サイドのバンカーやOBなど、ハザードを意識しすぎないことです。右バンカー(OB)に入れたくないと思えば思うほど、なぜか視線がそのバンカー(OB)に注がれます。その結果、体もそこへ向いてしまうのです。できれば、右バンカー(OB)を視界から消してほしいところですが、それができないなら、いつもよりも慎重に自分がどこを向いているのか確認してからバックスイングに入りましょう。

右サイドのバンカーとOBゾーンには入れたくないので、フェアウェイの左サイドを狙いましょう

左のバンカーとOBに入れたくないと思い、そこばかり見ていると、いつの間にかそこへ向かって構えてしまうので気をつけましょう

自分がボールを落としたいところだけに意識を集中してアドレスに入りましょう

◆さらにワンランクアップ! 自分が得意な距離を残せるかどうかがスコアを左右します!

次に、セカンドショット地点でのコースマネジメントについて考えましょう。仮にティショットでフェアウェイをとらえたとします。残りが250ヤードなので、3打目、あるいは4打目でグリーンを狙うことになります。やはり、次のショットを打ちやすいところへ運ぶことを第一に考えますが、避けたいのは左サイドのOBと右の小さな林です。ただ、このホールの場合、左サイドが途中少し広がっていること、ピンが右サイドに立っていることを考えると、フェアウェイの左サイドが狙い目になります。

また、なんとなくフェアウェイ左サイドを狙うよりも、ピンポイントで狙ったほうがより集中できるので、この場合はグリーン左手前にあるバンカーの右端を狙います。

大切なのはクラブ選択ですが、無理に大きい番手を選択する必要はありません。要は3打目で失敗する確率が低い距離を残せばいいんです。2打目を飛ばして中途半端な距離を残した時の方がミスをするものです。仮に自分が100ヤードを得意距離とするなら、その距離が残るクラブで2打目を打ちましょう。

たとえ3打目が乗らなかったとしても構いません。100切りを目指すのであれば、4オンでもいいんです。2パットでボギーですし、全ホールボギーなら90で回れますからね。そのためにも、2打目はダフらないクラブを選択します。フェアウェイウッドが苦手ならアイアンでもいいでしょう。150~170ヤード飛ぶクラブを選んで先ほどの左バンカーの右端を狙えば、3打目を打ちやすいところへ運べます。

第2打は左のOBと右の林を避けたいところ。ピンポイントで狙いたいので、グリーン左手前にあるバンカーの右端を狙いましょう

◆秋山真凜プロフィール

秋山真凜(あきやま まりん)/1996年10月12日生まれ、福岡県出身。158cm。プロ野球「ソフトバンク」前監督で野球解説者の秋山幸二氏の娘。ベストスコア69を記録した中学時代からプロゴルファーを目指し、数々のジュニア大会で好成績をおさめる。TPI Golf Lv.2 Junior Lv.2を取得。現在は、リポーター、スポーツキャスターとして、ゴルフ番組をはじめ多数のメディアに出演。特技は英語、韓国語で、2021年のZOZO CHAMPIONSHIPでは、タイガーウッズ氏のラウンド後のインタビューも担当。『秋山真凜のYouTubeチャンネル』/インスタグラム(@marin_akiyama)

◆取材協力/南総カントリークラブ

撮影/村上悦子 取材・文/山西英希  衣装提供/テーラーメイドゴルフ

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