50代ゴルファーのための「グリップ再確認」大作戦

「思うように飛ばない」「けがや腰痛が心配」……そんな“50代あるある”に、天沼知恵子プロが明朗アドバイス! けがを予防しながらスキルアップし、長く楽しくゴルフを続けるために必要なポイントを学びましょう。

第4回は、「左手のグリップが大事!」です。

左から、戸上朋恵さん(ゴルフ歴約10年/平均スコア95)、天沼知恵子プロ、初心者の麻井由美さん(ゴルフ歴8か月/平均スコア120)

Q.久しぶりにゴルフを再開したのですが、グリップがしっくりしません。(麻井さん)

A.左手で“傘を持つ感覚”を意識して!

麻井さんは30年ぶりにゴルフを再開されたということですが、20代の頃にゴルフスクールでしっかりレッスンを受けていたこともあり、思っていたよりもボールに当てることはできていますね。しかし、右に出ていくショットが多いようです。アドレスやボールの位置など原因はいろいろありますが、やはり最初に直したいのはグリップです。

50代ゴルファーのための「グリップ再確認」大作戦 画像①

指導前のグリップ。左手の甲が左側を向いている。

50代ゴルファーのための「グリップ再確認」大作戦 画像②

指導後のグリップ。手の甲のマジックテープが見えるように握っている。

まずは左手だけで、クラブを体の正面に上げて持ってグリップしてみてください。麻井さんのグリップを見たところ、左手の甲が左側を向いていますね。これではクラブがグラグラしていて、誰かがクラブを触ったら簡単に落ちてしまいます。こういうグリップでは、インパクト時にボールをうまくつかまえることができず、ラフからのショットでは完全に当たり負けしてしまいます。当たり負けする原因は、年齢によるパワーの低下ではなく、ウィークグリップになっていることも多いので、初心者だけでなく、誰もが見直してほしいポイントです。

女性は力が弱い方が多いので、上から見て、手の甲が半分見えているくらいでいいでしょう。グローブのマジックテープ上の模様が視界に入ってくればOKです。右手は横から添えるだけです。

50代ゴルファーのための「グリップ再確認」大作戦 画像③

次に、クラブを握る強さを見直してみましょう。グリップの形を意識するあまり、あるいはしっかり当てようと意識するあまり、指先から腕、肩までガチガチに固まっている人がいますが、それではクラブヘッドに力が伝わらず、ヘッドスピードも上がりません。

よく「小指、薬指、中指の3本だけでグリップする」と言われますが、その3本でグリップしていれば、スイングもスムーズになり、体の捻転を使ってためたパワーがしっかりヘッドに伝わります。

わかりにくければ、傘をさしているように左手でクラブを持ってみてください。それがクラブを握る力加減の目安です。どうですか? 自然に傘をさした状態では、腕や肩に力は入っていないはずです。左手の小指から中指の3本で支えているだけなのに、多少の風が吹いても傘が飛ばされたりしませんよね? ゴルフクラブも同じです! 誰かにクラブを引っ張られても、簡単に持って行かれないくらいの力加減で大丈夫なんです。

50代ゴルファーのための「グリップ再確認」大作戦 画像④

小指、薬指、中指の3本で握っていれば、誰かにふっと引っ張られても取られない。

撮影/山代厚男 取材・文/大津恭子 取材協力/PGMゴルフアカデミー銀座

◆教えてくれたのは…

天沼知恵子プロ あまぬまちえこ/1975年生まれ。静岡県出身。LPGAレギュラーツアー6勝、2001年賞金ランク3位、空手2段。2011年競技中に「腰椎分離すべり症」を発症。大手術と過酷なリハビリを経て2012年より現役復帰。その経験を生かし、東京・麻布にトレーニングジム「IMPACT A BODY」を開設。ゴルファーに必要なトレーニング・体づくりを指導している。