佐伯三貴の近況報告【コーチとして後進育成は予想外!?】

Regina-Web読者の皆さん、こんにちは。佐伯三貴です。トーナメントどっぷりの生活から少し離れた私は、後輩たちにゴルフを教えたり、テレビのお仕事したりしています。これから毎週、みなさんにコラムをお届けします。みなさんにゴルフの楽しさ、奥深さを少しでもお伝えできたらいいな、と思っていますので読んでいただけるとうれしいです。

画像/2019年 大王製紙エリエールレディス時の佐伯プロ

まずは自己紹介・・・というか近況からお話ししましょう。2019年のシーズンいっぱいで、ツアーの第一戦を離れた後は、比較的静かに暮らしています。2007年にプロ転向以来、ツアーで戦い続けてきた日々とは全く違います。心穏やかに、毎週、ツアーを観戦していますw

ツアーを離れて何をしているかというと、プロ3人、大学生、中学生にゴルフを教えているのが一番力を入れていることでしょうか。特に後輩を育成したい、などと考えていたわけではなかったのですが、振り返れば試合に出ている時も、プロ仲間が「ちょっと見て」とやってくることが多かった気がします。駆け込み寺的な感じですね。そのうち、沖せいらに「見てもらうことってできるんですか?」と言われました。ツアーをやめると言った年のことです。「そう言うのもありかもしれない」と思ったのが始まりです。 

今では沖のほかに、木戸愛、田辺ひかりの3人を見ています。ツアーでプレーしていた経験があるので、話に信ぴょう性があること、選手の気持ちがわかると言うこと、実際に打って見せられるところが、他のコーチとは違うのでしょうね。まぁ、相手の気持ちが深いところまでわかり過ぎるので、逆に選手が言いづらい、ということもあるかもしれません。適度な距離感を保つようにしています。

コーチと言っても、相手はそれぞれプロゴルファーとしてしっかり自分を持っているので、それを尊重しています。簡単に答えをあげてしまうと、すぐに忘れてしまうので「あなたはどう思うの?どうしたいの?」と言うことを常に問いかけて、本人が答えを探すように持っていきます。

うれしいことに、去年、下部ツアーのステップアップで優勝した沖せいらが、今年の5月からいいゴルフを続けてくれていたりします。去年の日本女子プロゴルフ選手権で優勝争いをして2位となった田辺ひかりは、今年の開幕戦ダイキンオーキッドでも優勝争い。3位に入るなどそれぞれ好調です。

画像/田辺ひかりプロと。

一緒に練習する機会も多いですから、誰かの成績がいいと、いい感じにお互いを刺激し合っているようです。いつ誰が勝ってもおかしくないようになってきているので、そうなるとうれしいですね。

アマチュアの2人は、どちらもプロを目指している子たちです。特に大学生のほうは、日本女子アマにも出場するし、大学のリーグ戦もあるし、プロテストも控えているので楽しみです。と言っても、どちらもべったり教えていると言うわけではなく、連絡をもらってスケジュールの合うタイミングで、平均すると月1~2回でしょうか。

まさか自分がこんな風に誰かを教える立場になっているとは夢にも思っていなかったので、面白いですね。アマチュアにはプロと違ってもう少し厳しいことも言いますが、私から与えられるものは与えるにしても、最後にそれをつかみ取るのは全部本人です。「私は魔法使いじゃないからね。最後は自分だよ」と、いつも言っています。

→【次ページ】佐伯三貴プロが、松山英樹プロのマスターズ優勝について語る優勝報告メールに返した厳しい返信とは…?

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