女性ゴルファーの悩みに答えます!予約殺到のレッスンプロ・木原睦美のQ&A【1】 スタンスが広いといけないの?

現在、広島を中心に週150人以上の生徒をレッスンしている木原睦美プロ。最近はYouTubeでのレッスンも好評ですが、その木原プロが今回からRegina読者の質問にお答えします! 

日ごろから気になっているけど、誰に聞いていいのか分からないこと、恥ずかしくて他人に聞きづらいことなど、バンバンお答えします。100切りのヒントにもなると思うので、遠慮せずにどんどん聞いちゃいましょう! 

第1回はスタンスについてです。

【質問】スタンスの広さ、直すべき?

スタンスが広いとよくいわれますが、狭めると安定感に欠ける気がしてなかなか直せません。スタンスが広いままだといけないのでしょうか?

(読者・後藤理亜さん)

【木原プロからの回答】広いスタンスにメリットなし! メリットだらけの狭いスタンスに慣れるべき!

人によって身長や腕、足の長さといった体格的な部分と柔軟性などの特性に違いがあります。一概に広いスタンスと狭いスタンスのどちらがいいとは言えないのかもしれません。しかし、あえて言わせて頂くのなら、私は狭いスタンスをお勧めします。理由は2つあります。

理由① 体の軸がブレるとバランスを崩すので軸がブレないようにスイングする
理由② 上体を捻転しやすいので、バックスイングでパワーを貯めることができる

逆に、広いスタンスがよくない理由も2つあります。

理由① 軸がブレやすいのにブレていることに気がつきにくい
理由② 上体を捻転しにくいのでパワーがたまらず、飛距離が伸びない

極論を言えば、飛んで曲らないスイングは狭いスタンスから生まれ、飛ばずに曲がるスイングは広いスタンスから生まれるということです。

スタンス幅が狭いと上体をしっかりと捻転できるので、飛距離に必要なパワーを貯めることができます

スタンス幅が広いとバックスイングで体の軸が右に倒れます

スタンス幅が広いと上体の捻転が浅くなり、手打ちになってしまいがちです

それではどれぐらいのスタンス幅がいいのでしょうか。

あくまでも目安としてお伝えしますが、ドライバーショットの場合、肩幅プラス5センチです。自分の肩幅が分からない人は、クラブを肩に当ててみましょう。グリップエンドを左肩の端に合わせ、右肩の端のところにきたシャフト部分を右手の親指と人差し指でつまみます。そこから右手を5センチ右にずらし、そのポイントがずれないようにクラブを足元に置きます。

グリップエンドを左足ツマ先の真ん中に合わせたら、先ほど右手で持ったポイントが右足ツマ先の真ん中にくるようにセットします。これがお勧めのスタンス幅になります。

グリップエンドを左肩の端に合わせたら、右肩の端にきたシャフトを右手の人差し指と中指でつまみます

右手の位置を5センチ右に移動します

クラブを下に置き、グリップエンドを左足ツマ先の真ん中に合わせ、右手で持っていた部分を右足ツマ先の真ん中に合わせます

これがドライバーショットの正しいスタンス幅です

後藤さんはスタンスを狭めると安定感に欠けるとのことですが、その理由は頭が動いているからかもしれません。できれば、スタンスの幅から頭が出ないようにスイングしてみましょう。軸がブレなければ、自然と安定感が生まれます。

試しに、両足を閉じた状態でスイングして下さい。この場合、頭が少しでも左右に動くと軸がブレます。軸をブラさずに打つには、頭をまったく動かさないようにすることです。自然とヘッドアップをしなくなるので、ミート率もアップします。頭を動かさずに打つ感覚を理解したら、少しずつスタンスを広げてみましょう。先ほどの肩幅プラス5センチのスタンス幅でクラブを振っても不安定さを感じないと思います。

結論的には、広いスタンスはよくありません。ゴルフが上達したいなら、スタンスを狭めましょう。

スタンス幅から頭がはみ出さないようにスイングを行うと、スタンス幅が狭くても安定感に欠ける気がしません

◆教えてくれたのは、木原睦美プロ

広島県を拠点に全国を飛び回る人気のティーチングプロ。生徒からは「むっちゃん」の愛称で親しまれ、毎週150人以上を指導。YouTube「木原睦美のHappyゴルフ」で、独自のゴルフ理論を展開中。公式LINEアカウントも開設!

取材・文/山西英希 撮影/山代厚男 撮影協力/南総ヒルズカントリークラブ【PGM】