グリーンまわりからのアプローチは使用クラブの選択&落としどころの見極めがカギ【石坂翔子プロが、最短“100切り”のコツ教えます!】

100切りを目指す女性ゴルファーに伝えたいゴルフの基本。今回はグリーンまわりからのアプローチについて石坂翔子プロがレッスンします。大切なのは、どのクラブを使い、どこにボールを落としたらいいかの見極めです。これさえ間違っていなければ、ピンを大きくオーバーしたり、ショートすることはありません。

石坂翔子プロが100切りしたい読者モデルにレッスンします!

【Q】「グリーンまわりからのアプローチを1パット圏内に寄せるには?」

【A】「“どれだけ打ったらどれだけ転がるのか”をクラブごとに把握しましょう!」(石坂プロ)

グリーンまわりからのアプローチを行う際、まずすべきことは状況判断です。ボールからグリーンエッジまでの距離、エッジからピンまでの距離、グリーンの傾斜具合、エッジの手前が花道なのか、ラフなのか、そのラフは長いのか短いのか、それともバンカー越えなのか……。状況を正確に把握することで、はじめて使用するクラブ、ボールの落としどころ、クラブの振り幅などが決まります。ピンが近いからといって、サンドウェッジやアプローチウェッジをすぐに手にしたり、ピンの近くにボールを落とせばいいという発想は捨て去りましょう。

仮に、ボールからピンまで10ヤードの距離だとします。エッジまでが花道か短いラフになっていて、ピンまでは平坦です。この場合の打つ距離と転がす距離をイメージしましょう。ピッチングウェッジを使用するなら、2ヤード先にボールを落とし、8ヤード転がします。アプローチウェッジなら3ヤード先に落として、7ヤード転がし、サンドウェッジを使用するなら4ヤード先に落として、6ヤード転がします。

当然、グリーン面が下っているなら、さらに手前にボールを落とし、グリーン面が上っているなら平地で打つときよりも先にボールを落としましょう。また、ボールからピンまでの距離が遠くなれば、落としどころも遠くなります。ただし、ボールを落とす距離と転がす距離の割合は変わりません。ピッチングウェッジなら2対8、アプローチウェッジなら3対7、サンドウェッジなら4対6です。ちなみに、ボールの落としどころが近いほど、距離感に誤差が出ません。したがって、何の障害もなければ、ピッチングウェッジで転がすのが得策です。

サンドウェッジで打つときは、ボールを落とすまでの距離と転がす距離の割合は4対6になります

ピッチングウェッジでうつときは、ボールを落とすまでの距離と転がす距離の割合は2対8になります

◆小さな振り幅にするときほど体の回転でクラブを振ること

打ち方としては、どのクラブを選択しても同じです。ボールをスタンスの真ん中よりも1個分ほど右に置き、ハンドファーストに構えます。クラブフェースは開かず、スクエアに構えましょう。左足を少し後ろに引くと、フォローでクラブヘッドの振り抜きがよくなります。

大切なのは、短い距離だからといって手でクラブを上げて下ろそうとせず、体の回転でクラブを上げて下ろすことです。特に小さな振り幅で打つ時は要注意です。手打ちになるとインパクトでボールを強くヒットするので、予想よりもかなりオーバーします。振り幅が小さいときほどグリップエンドが自分のおへそを常に向いているようにクラブを上げて下ろしましょう。

ボールからエッジまでのラフが深いとき、バンカー越え、ピンが近いときなどは、ボールを転がすことはできません。その場合はサンドウェッジを使って打ちますが、距離を出したくないのでフワッとボールを上げたいところです。フェースを開いてカットに打とうとするよりも、体の回転をゆっくりすることで、クラブの動きも速くならず、距離を抑えることができます。どれぐらいの振り幅でどれだけ飛ぶのかはあらかじめ練習で把握しておきましょう。

アドレスではスタンスの真ん中よりも1個分右にボールをセットし、ハンドファーストに構えます。左足を少し引いておきましょう

体の回転でクラブを上げたら、体の回転で振り抜きましょう

◆100切りを目指す読者モデル・mamiさんの感想は?

「短い距離を打つときにどうしても振り幅が大きくなりがちでしたが、体の回転でクラブを振るようにしたら、振り幅を小さくできました」

教えてくれたのは…石坂翔子プロ(ダンロップスポーツマーケティング)

1995年生まれ、東京都出身。JLPGAティーチングプロフェッショナルA級。ダンロップクラブドクターとしても活躍中。ゴルフ好きの両親に勧められて、小学生の頃からクラブを握る。高校は名門、杉並学院に入学しゴルフ部に所属。大学でもゴルフを続け、2017年にダンロップスポーツマーケティングに入社。

コンスタントに100切りを目指す読者モデル/mamiさん、Remiさん

mamiさん〈ゴルフ歴2年、ベストスコア97(100切りを1度だけ!)、平均スコア105〉、Remiさん〈ゴルフ歴:1年3ヶ月、ベストスコア100(しかも2回!)、平均スコア107〉

mamiさん、石坂プロ、Remiさん

撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 撮影協力/アクアラインゴルフクラブ【アコーディア・ゴルフ】

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