【ぺ・ソンウ連続写真解説】 ブレない軸と体重移動で飛ばす!

飛距離が伸びる! カッコいい! マネしたい! ゴルフをする女性なら誰もが憧れる人気女子プロゴルファーたちのスイングを、連続写真をもとにプロコーチ・大西翔太氏が解説。女性ゴルファーにもマネできるポイントも教えてもらいました!

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軸がブレないスイングで、安定した飛距離と方向性を実現

カラダを効率よく使い、飛距離と方向性を両立する韓国人選手の代表的スイング

ぺ ソンウプロ/Getty Images

パーセーブ率、リカバリー率、バウンスバック率、平均ストロークetc……など、ほとんどのスタッツ項目が10以内という驚異の安定感をもつ、ぺ・ソンウプロ。

19年度のドライビングディスタンスは241.71ヤードの27位と、めちゃめちゃ飛ばし屋というわけではありませんが、韓国の選手に多い、下半身を安定させてカラダの軸がブレないスイングで、ブレない飛距離と方向性を実現しています。

手首を使わず、カラダを大きく使う動きは、みなさんのお手本となる動きなので、ぜひ参考にしてください。

肩と腕の三角形をキープ。ボール位置が中にあるのは、カラダの回転を使うタイプのスイングの証拠

下半身がどっしりとしていて、肩と腕の三角形がきれいにキープされています。

ボール位置は、左カカト線上より内側。これは、テークバックで手首を使わず、カラダだけでしっかり右側に乗っていくタイプのスイングであることを示しています。

右わきとカラダの距離が変わらないままテークバック

手首はそのまま、カラダの回転だけで右足に体重を乗せています。

手を使うスイングだと、右わきとカラダの距離が近くなったり遠くなったりしますが、ぺプロは、アドレス時と変わっていません。ちなみに、インパクトまでこの距離は変わりません。

軸はそのままで、体重は右股関節に移動したコンパクトなトップ

左のひざが右足に寄り、体重は右の股関節に乗っています。

とはいえ前傾角度も軸もアドレス時と変わっていません。

安定性と飛距離を兼ね備えたショットを打つためのカタチといえるでしょう。

この位置から、インパクトでは左に体重移動して、力のベクトルが目標方向にもっていく準備ができています。

体重は左足に移動。タメを使ってクラブを下ろす

グリップエンドがボールを指す形で、タメを使いながらダウンスイングが始まります。

右わきとカラダの距離は依然変わっていません。

体重は左に移動。右に残ったままだと、グリップエンドはボールを指しません。

右足が浮くほど、左足に全体重を移動。頭は右に残り、左右上下でひっぱり合っている

インパクトソーンでは、右足のカカトがすっかり浮くほど、左足に全体重が移動しています。ただし、頭は右に残ったまま、左足と頭が左右上下でひっぱり合っている。

このパワーが、飛距離を生むのです。

スイングの動きを一切止めないままフィニッシュ

アドレスからフォローまでは前傾角度を変えないまま、カラダを大きく動かし、しっかり体重移動するスイングのぺプロ。一連の動作を止めることなく、フィニッシュを迎えています。

手首を使わず、軸を保ったままカラダを使うイメージは、飛距離と方向性の両立に必要。お手本にしてみてください。

◆教えてくれたのは…

ペ・ソンウ Seonwoo Bae 1994年生まれ、韓国ソウル市出身。166cm。11歳からゴルフをはじめる。韓国ツアーで実力をつけ、プロテスト合格の2019年から主戦場を日本に移す。同年「北海道 meiji カップ」「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」と2勝を挙げ、19年度の賞金ランクは4位に。 クラブ/タイトリスト ウェア/カステルバジャック 所属/大和地所  

指導/大西翔太プロ 1992年生まれ、千葉県出身。ティーチングプロ。青木瀬令奈プロのコーチ兼キャディとしてツアーに帯同する傍ら、女性やジュニアなど、幅広い層のアマチュアにもレッスンを行う。「ゴルフをメジャースポーツに☆」がモットー。(インスタグラムアカウント @shota.ohnishi

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取材・文 たかはしよし子