トップアマに聞く「私がプロにならなかったワケ 」

歯科医という職業をもちながら、数々のアマチュア競技に出場し幾度も優勝を経験。所属しているゴルフ場では、男性と同じティから回ってクラチャンの座にも輝いたトップアマ・塩田美樹子さん。しかも美人とくれば、Reginaとしては注目せずにはいられないわけで……。

いざ出陣! 憧れの塩田さんに、ゴルフにまつわるあれこれを教えてもらいましょう!

トップアマに聞く「ゴルフでの出会い、ホントにある? 」

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Q アマチュア競技で何度も優勝したり、クラチャンをとるくらいゴルフがお上手な塩田さん。“プロゴルファー”への道を、選ばなかったのはなぜ? 

A そのご質問、たまにいただくことがありますが、答えは明白です。

私にはスポーツで食べていけるほど、実力もメンタルも強くないことを、ジュニア時代にすでに分かっていたからです。子どものころから自分より上手い人選手たちをたくさん見てきたし、アマチュアでタイトルを獲ってからはプロが出る大会に出たこともあります。

その中にいると、いやでも実感させられるんです。実力の差が違いすぎるなって。そう、プロとトップアマは全くの別物です。一番の違いは、ベストスコアではなくアベレージスコア。アマチュアなら、その時だけいいスコアを出ればいいですが、プロはシーズンを通していい結果を出さなければいけない。

ゴルフで生活をする以上、それは絶対条件であり、それはとても厳しい世界です。もちろん、普通の生活はできません。ケガとの闘いや、女性ならカラダの不調ともつき合わなければいけない。

福嶋晃子プロが、お父様の指導で片足に2.5キロの重りをつけてランニングしていた、という話がありますが、生活のすべてをゴルフに捧げる覚悟がないと、一流にはなれないんです。

ですから私は、たとえ試合に出られなくても、すべてのプロゴルファーを尊敬します。並大抵の努力では叶わない、”ゴルフで食べていく”決意をされたわけですから。

ちなみに私の父は、ジュニア時代の私を見て、「娘はプロにはなれないな」と、早々に悟ったみたいです(笑)もちろん私も、プロにならなかったことに全く後悔はしていません。

むしろアマチュアとして、競技ゴルフでトップを目指す楽しさを実感できる今を、思う存分楽しんでいます。これからも可能なかぎり、ゴルフという素晴らしいスポーツとともに、生きていきたいと思います。

教えてくれたのは、トップアマ・塩田美樹子さん

1982年生まれ、神奈川県出身。両親の影響で、10歳からゴルフを始め、競技に出場。全日本歯科学生総合体育大会4度優勝。2013年、2017年日本女子ミッドアマ2度優勝。2017年日刊アマ全日本大会(ミッドの部)、神奈川県女子ミッドアマ、日本女子ミッドアマ優勝。2018年神奈川県女子ミッドアマ、日刊アマ関東大会優勝。ベストスコアは66。所属している葉山国際カンツリー倶楽部では、男性と同じティから回ってクラブチャンピオンに。2013年に「日本女子ミッドアマ」に優勝した翌年は、なんと「日本女子オープン」にも出場。2020年開催の「内閣総理大臣杯第51回日本社会人ゴルフ選手権関東予選」では、唯一の女性出場者として注目を浴びた。

撮影/竹井美砂子 取材・文/たかはしよし子