佐伯三貴が出場を切望!【全米シニア女子オープンとは?】

こんにちは。佐伯三貴です。突然ですが、これを読んでくださっているみなさんはおいくつくらいでしょうか。様々な世代の方に目にして頂いているとうれしいのですが・・・。というのも、ゴルフは、子供から年配の方まで、世代を問わず一緒に楽しめるスポーツだからです。

競技の世界でも、年齢を重ねても戦えるフィールドがあります。そう。シニア競技です。日本のプロツアーでは、男子は50歳以上がプレーするシニアツアーがあります。女子のシニアに当たるレジェンズツアーは、45歳以上が出場できるのですが、残念ながら試合数があまり多くありません。

アメリカでは、男子のシニア、チャンピオンズが盛んです。でも、女子も少ないながら試合があります。その中でも、ある程度以上の年齢の世界中の女子プロゴルファーがあこがれる試合があります。全米シニア女子オープン。大会初日に50歳の誕生日を迎える者なら、プロでもアマ(ハンディキャップインデックス7.4以下)ででも挑戦できるビッグトーナメントです。

実は、2018年に始まった新しい大会なのですが、第1回大会優勝者はローラ・デービース。2019年は、ヘレン・アルフレッドソン。いずれもメジャー優勝者です。2020年はコロナ禍で中止となりましたが、今年は無事、開催されました。優勝したのは、アニカ・ソレンスタム。全米女子オープン3勝を含め、米ツアー72勝の彼女の名前は、御存知の方も多いかも知れませんね。

アニカ・ソレンスタム/Getty Images

50歳になったばかりで大会初出場のアニカは、通算12アンダーで2位に8打差の圧勝でした。しかも、大会直後に日本に向かい、東京オリンピック女子競技の最終日には、IGF(インタナショナル・ゴルフ・フェデレーション)会長として表彰式に主席したのです。稲見萌寧選手が銀メダルを手にした時、アニカの姿に気付いた方は、かなりのゴルフ通といえるでしょう。

アニカに敗れたとはいえ、2位はリサロッテ・ノイマン。3位はローラ・デービース。いずれも全米女子オープン優勝経験もあるビッグネームです。9月22日で37歳になる私が、子供の頃に見ていたスーパースターたち。特にノイマンのことをテレビで見て「カッコいいな」と思っていたことを覚えています。今大会このビックネームたちに負けずに食らいついた日本の選手がいます。

4位になった斉藤裕子さんです。斉藤さんは予選から挑戦した第1回大会で5位と大健闘。翌年も16位タイに入っています。第3回大会の今年は、見事に自己ベストの4位。まだまだその挑戦心は衰えることがないようです。ちなみに今年は藤井かすみさんも出場しています(41位タイ)。

斉藤裕子/Getty Images

斉藤さんの活躍もあって、日本のベテラン女子プロの間には、全米シニア女子オープン出場を目標にする選手がかなり多くいます。実は私もその一人です。まだまだ50歳になるまでには10年以上ありますが、今から練習して絶対出たい。そんな風に考えています。年齢を重ねてからも様々なレベルで楽しめるゴルフ。トップレベルの競技の世界でもそれを味合わせてくれる大会へのあこがれが尽きることはありません。

取材・文/小川淳子 写真/Getty Images

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