グリーンが穴だらけ!? 大事なエアレーション作業って何?

こんにちは。ハウスキャディ歴●年のB子です。まだ暑すぎることはない夏前のゴルフ日和、せっかく楽しみにしていたのにグリーンが穴だらけでがっかり…という経験をした方も多いのではないでしょうか。私が勤めるゴルフ場も、エアレーション作業の真っ只中。グリーン上は穴だらけ、フェアウェイもぼこぼこ、ティイングエリアもぼこぼこです。

写真/キャディのB子

◆エアレーションって、何?

エアレーションとは、芝の生えている土壌に穴を開ける作業のこと。穴を開けることによって、踏み固められてしまった土壌を柔らかくし、芝の根詰まりを防ぎます。グリーン上に穴を開けた後は、肥料などが混ざった砂を撒きます。砂をなじませるために、マットを引きずって均します。開けた穴から、水や養分、酸素を取り入れ、元気な芝が育つというわけです。

芝が生えている土壌に必要な作業なので、施すのはグリーンだけではありません。フェアウェイやティイングエリアにも、穴を開けなければなりません。その場合、ゴルフ場によってですが、グリーンと同じように穴を開けるパターンもあれば、直線に切れ目を入れるパターンもあるそうです。

ゴルフ場では、これらの作業を「更新作業」と言います。この更新作業をしないとどうなるかというと、土が固まってしまい、芝が酸素を取り込めなくなり、最終的には芝が育たなくなってしまうそうです。

◆エアレーションのぼこぼこは嫌だけど、ゴルフがしたい!

エアレーション後のぼこぼこグリーンが嫌! という人は多いです。それだけならまだしも、雨の日や雨上がりなどにはボールもパターも砂まみれに。そのまま打つわけにもいかず、打つたびに拭き直さなければならないのはちょっとストレスを感じてしまいますよね。

せっかくのゴルフシーズンなのに! もっとお客が少ない冬とか夏にやれば良いのに! と思うかもしれませんが、この時期にエアレーションをすることが芝にとってはとても大切なことなのだとグリーンキーパーは言います。

グリーンの更新作業は、春と秋に行われます。私の勤めるゴルフ場では、その時期になると「〇月〇日ごろから更新作業」といったように、従業員に告知されます。どうしてもエアレーション後のグリーンを避けたいと言う場合には、ゴルフ場にその予定を確認することをおすすめします。

それでもゴルフがしたい! という場合には、2グリーンのゴルフ場を選ぶのも良いかもしれません。本グリーンとサブグリーンの2つのグリーンがあるゴルフ場では、更新作業は日にちをずらして行われます。本グリーンの作業が終わり、少し落ち着いたらサブグリーン…という形なので、エアレーションしてすぐのひどいぼこぼこ状態は避けることができる可能性が高いです。それでも、エアレーションをしなければいけない時期は変わらないため、作業日が数日ずらされる程度。完全に穴が塞がった状態になるわけではないので、多少はましかなという話ではありますが。

◆ エアレーション中のグリーン攻略法(?)

ラインの読み通りにボールが転がることはないので、あまり考えすぎないようにしたいですね。入るか入らないかは運次第! ぐらい気楽な気持ちでいていただけるとキャディとしてはありがたいです。熱くなりがちなオリンピック(1パットで入ったかどうかを争うゲーム)は、控えめに。

雨の日や雨上がりの場合、エアレーションをしたばかりのグリーン上では、ボールやパターにかなり砂が付いてしまいます。普段は濡れ雑巾でボールを拭きますが、その場合は乾いた雑巾を用意することをおすすめします。

とくに形の複雑なパターなど、中に砂が入り込んでしまって取れなくなってしまうこともしばしば。そのままパターカバーをしてしまうと、カバーの中が砂だらけになってしまうので、カバーをする前に一度クラブを洗うためのバケツにザバッと浸けて、砂を落としてしまいましょう。

エアレーションは、綺麗なコースを保つためには必須の作業。お客様には我慢を強いてしまいますが、どうぞご理解ください。

◆キャディのB子 プロフィール

キャディのB子/あるゴルフ場のアルバイトキャディ。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、大学のゴルフサークルに所属。就職活動に失敗し、ハウスキャディのアルバイトをして就職先を探すはずが、キャディが天職と気づく。シャンクが一番の敵。

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