梅雨の時期は天気とにらめっこ! チェックしたい“ゴルフの中止基準”と“降水量”の目安

春から夏にかけて気温は徐々に上がり、ゴルフもベストシーズンに入ります。しかし、梅雨が近づくにつれ、ゴルフ当日の雨予報が気になる人もいるのではないでしょうか。梅雨から夏にかけては天候が不安定になりやすく、降水量も一定ではありません。ゴルフをキャンセルするべきかどうか、降水量の目安や雨の日のプレーで注意したい点を解説します。

2024年は悪天候による試合の中断も多い(Getty Images)

◆降水量が4mm程度ならプレーは可能

雨の日が増えてくると予定していたラウンドが決行できるのか不安になってしまいます。ゴルフを中止するか否かの判断は、当日の降水量はもちろんコースの水捌けなどさまざまな要因を加味して行う必要があります。天気予報などで「降水量〜mm」と目にする機会も多いですが、実際にどの程度の雨が降るのでしょうか?

一般的には「レインウェアで雨を防げる」「体に当たる雨がそこまでひどくはない」という降水量は4mm程度とされています。この程度の雨であればラウンドすることは十分可能です。レインキャップやレインウェアなどの衣類とともに、タオルを余分に持っていくなど本格的な雨対策は必須となります。

もしも5mm以上の雨予報がでた場合は、ラウンドの中止も検討する必要が出てきます。雨粒は大きくなりタオルで拭いたとしても、あまり意味をなさないほどの雨量となってしまいます。さらに雨音も激しく同伴者と会話するにも大きな声を出す必要があり、グリーンやバンカーにも水が溜まってしまう事態になることも。同伴者とよく検討して判断をしてください。

なお、悪天候でキャンセルするかを判断するには、雨だけに囚われてはいけません。たとえ予想雨量が4mm以下であったとしても、強風や雷など危険を伴うような天候の場合にはキャンセルする勇気が必要です。

◆雨ゴルフではプレー内容も変えることが肝心

あまりにも降水量が多い場合は、ゴルフを中止したほうが無難です。しかし、ゴルフ好きの中には、プレーができる状態なら18ホール回りたいと思う人もいるかもしれません。もし、ラウンドを決行する場合は、次の点に気をつけてプレーしましょう。

雨のラウンドでもっとも注意すべきポイントは集中力の低下が挙げられます。集中力低下の原因は、雨の音やレインウェアの擦れる音に意識が向いてしまうためです。気が散る可能性が大きいので、よほど集中できる人でないと、ミスショットにつながりやすくなります。雨の場合はフルショットではなく、コンパクトなスイングで振っていくことで、ミスの発生を抑えられます。

さらに晴れの日と同じ感覚でクラブを選択してしまうと、自分の感覚とは全く違った飛距離になる可能性も。雨の日は、ボールの水滴や地面の柔らかさにより、飛距離が期待できません。キャリーとランがでない状況を考えると、ギリギリの番手で打つ攻め方はやめたほうがよいでしょう。通常より1番手ないし、風次第で2番手挙げる勇気も必要です。

スイング時にウェアのかすれる音が気になる人は、袖が外れるタイプのレインウェアを検討してみてください。最近はおしゃれで高機能のレインウェアも多く発売されています。ほかにも防水スプレーや雨用グローブ、ウェアも着替えを用意し、できるだけ雨の影響を抑えるスタイルでのプレーをおすすめします。

◆メンタルを保つには気持ちを切り替えることが大事

「髪の毛や服が濡れて気分も乗らない」雨ゴルフのときは、ラウンドを中止にしたいと思う人もいるでしょう。ネガティブに考えがちなときは、気持ちを切り替えて、雨のメリットを意識してみてはいかがでしょうか。

雨の日はキャンセルする人も多く、必然的に組数が少なくなります。プレーする人が少ないため、普段から混みがちなゴルフ場でもスムーズに回りやすくなり、カートが詰まることもありません。前後の組からのプレッシャーを感じることなく、ストレスなくラウンドができます。

ラウンド中においても、雨の場合はクラブ選択の考え方を学べます。芝やバンカーが濡れた状態だと、普段よりもミスショットが起こりやすくなるでしょう。ライの状況が悪いことで飛距離にも影響が出てしまい、ドライバーが飛ばなくなるといった現象も少なくありません。悪条件での距離感やクラブ選択を学べることで、ほかのゴルファーよりも経験や知識の面で優位に立てます。

プレー以外でも、雨の日のメリットはあります。ラウンド中は雨に濡れ、体も冷えがちです。ラウンド後に大浴場を利用すれば、冷えた体も温めることができます。湯船の効果で血行も促進し、プレーの疲れとあいまって良い睡眠が期待できます。

雨の日は気分も落ち込みがちです。もし、ゴルフをキャンセルできないのであれば、ポジティブな気持ちに切り替えてラウンドしてはいかがでしょうか。

雨のゴルフをキャンセルするかどうかは、競技のように中止を判断する人がいないので、自分たちで判断しなければいけません。付き合いや同伴者との関係性においては、雨の日にゴルフをせざるを得ないケースも考えられるでしょう。降水確率が高い場合、1日の降水量や降水時間、プレーが安全にできる状況かを加味して決めるようにしてください。

取材・文/夢書房

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