楽しみなラウンド、当日は大雪!? どれくらいの雪ならプレーできる? プレーヤーが取るべき対応を紹介

首都圏でも雪が積もることがある1~2月ごろの冬場のゴルフ。ラウンドを楽しみにしていたのに、当日、雪に見舞われたという経験はありませんか? 突然の雪にどう対応すればいいのか、困ってしまいますよね。雪の日のゴルフに関する疑問、知っておくべき対応を、メディアでも幅広く活躍するPING契約プロコーチ・勝又優美プロに聞いてみました。

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◆ゴルフ場がクローズになる基準は? プレーはできる?

ゴルフは雨でもプレーする人が多いスポーツですが、雪の場合はどうでしょうか。「そもそも、雪が降ったらゴルフ場はクローズするもの?」「雪が降る中でも、プレーを続行してOK?」など、めったに雪が降らないエリアのゴルファーにとっては悩ましい問題でしょう。

「一晩でひどく積雪した場合や、すでに大雪警報が出ている場合は、ほとんどのゴルフ場がクローズになります。ゴルフ場のある山間部では場内の道も雪や凍結で滑りやすくなり、来場する道中も危険です。前もって雪が予想される場合は、たとえば温泉や美味しいものを食べに行くなど、別のプランを準備しておくのが賢明です」と勝又プロ。

さらに「ゴルフ場が雪でクローズになるかどうかは、ゴルフ場によって異なります。一般的に、グリーンに雪が積もってパッティングできないような状況になったら、プレーは不可能と判断される場合がほとんどです。ゴルフ場によって対応が異なるので、事前に確認することをお勧めします。また、ゴルフ場側の判断でクローズになった場合は、予約者に電話連絡などが入ることもあるので、見逃さないようにしましょう。最近では、ウェブサイトやSNSなどでリアルタイムで現地の情報を更新しているゴルフ場も多いです。判断がつかない場合は、直接ゴルフ場に問い合わせてくださいね」と教えてくれました。ギリギリまで判断がつきにくい天候。なかにはキャンセル料が気になる方もいるでしょう。キャンセル料の取り扱いもコースによって異なりますので、天候が不安な場合は事前にゴルフ場へ連絡することをおすすめします。

◆雪の日にプレーする場合のルールは? アドバイスと注意点

当日出発する前に判断ができれば一番ですが、相手は天候、こちらの思い通りには行きません。ゴルフ場がクローズにならない程度の雪であれば、プレーすることは可能ですが、普段とは違う工夫や注意が必要です。勝又プロは、雪の日のゴルフを楽しむためのポイントを以下のように続けます。

「雪のときは、見やすいカラーボールを使用するのがいいでしょう。紛失に備えて、予備のボールを持っておくと便利です。もしも雪の中にボールが埋まってしまった場合は、無罰での救済処置があるので覚えておきましょう! 雪と自然の氷(霜や露を除く)は、プレーヤーの選択で、『カジュアルウォーター』か『ルースインペディメント』として扱うことができます。不明な点があれば、同伴プレーヤーやキャディさんに相談してくださいね」

服装や持ち物はどうする?

冬場のラウンドのコツは“とにかく身体を冷やさないこと”が最優先。勝又プロがおすすめする防寒アイテムを聞いてみました。

「身体が冷えると筋肉が硬くなって体がいつものように動かなくなり、プレーに影響してしまいます。ウェア選びの基本は“重ね着”。保温性の高いインナーウェアにセーター、アウターとレイヤードすることで、動きにくさを感じることなく、こまめに体温調節することが可能です。アウター選びにも悩みますが、水分の多い雨と雪が混ざったようなお天気の時にはレインウェア、サラサラの雪なら撥水素材のウェアでOK。タオルを多めに用意しておくと安心です」

また、冬場のマストアイテムである”カイロ”を上手に活用する方法も教えてもらいました。
「カイロの活用も有効で、私は背中(肩甲骨の間)や腰に貼っています。足首にはカイロの上からレッグウォーマーを重ね、シューズの中(足の甲)にも忍ばせるのが◎。足元を温めることで全身の体温を上げることができますよ。手袋やミトンの中にはカイロを忍ばせて、プレーをしていないときも常に温かい状態にしておけば、パフォーマンスを落とすことなくプレーできるでしょう」

◆備えあれば憂いなし! しっかり対策して雪見ゴルフを楽しもう

「寒い日はウォーミングアップをしっかりと行い、筋肉をほぐしましょう。私は『エア縄跳び』などで身体を温めています。水筒にはハチミツ生姜などの温かい飲み物を持っていき、身体を冷やさないようにしています」
「雪が降ってきたら、スパイクの間に詰まった雪はすぐに落とすようにしましょう。雪が積もった芝の上を歩くとスパイクに雪が溜まり、固まって氷のようになって滑りやすくなるので転倒に注意してくださいね」
「もう一点。寒い日のティアップは短めのティーがおすすめ。寒いと地面が凍ってティーを深く刺せないことも。穴を開ける器具もありますが、短めのティであれば、奥底は凍っていても表面が柔らかいところなら穴開け器具を使わずにティの先だけ刺さるので、楽なんです」と勝又プロは話しました。

雪の日のゴルフは、普段とは違う体験になりそうで興味がわく方もいるかもしれませんが、注意点も多いのが現実です。ゴルフ場の営業状況やルールなどを事前に確認して、安全にプレーしましょう。

教えてくれたのは/勝又優美プロ

PING契約プロコーチ。LPGAティーチングプロA級 TPIレベル2。新聞、雑誌、TV、YouTubeなど幅広く活躍。東京・浜松町の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」にてレッスン中。

取材・文/夢書房

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