キャディが教える「そこ、立っちゃダメ!」な場所

こんにちは! ハウスキャディ歴●年のB子です。先日、私、やってしまいました。それは、グリーン上でのこと。

「キャディさん、ちょっとそこ立たないでくれる?」

わかっていたのに移動が遅れてしまい、立ち止まってはみたもののお客様の目線に入る位置。キャディ研修で真っ先に教わることを、今になってやってしまうとは……。本当に申し訳ありませんでした。

ということで、今回は“立ち位置におけるエチケット・マナー”の基本について改めてお話したいと思います。

「そこ、立たないで!」と言いたくなる場所は?

自分がショットを打つとして、『同伴者がどこに立っていたら気になってしまうか』を考えてみましょう。

私の場合、まず一番気になるのは右後ろ。クラブをテークバックした時に当たってしまいそうだし、構えたときには見えないのに、スイングを始めた時になってその存在に気が付くという、非常に気になる立ち位置です。

次に、真後ろ。少しでも距離があればさほど気にならないのですが、それこそ「じぃぃぃぃっ」と見つめる方、いらっしゃいますね。とくにグリーン上でラインが重なっている場合など。長いパットであれば、どうぞご覧くださいとも思えるのですが、入れ頃外し頃のパットの時などはどうしても気になるものです。

そして最後に、左前。プロフィール欄にも書いてありますが、私の敵はシャンク。どんなに調子が良い! という日でも、なぜか突然出るのがシャンクです。スイングをする時には気にならない左前ですが、打った後のことを想像すると立っていてほしくはない場所です。

もちろん左前に限らず、自分の前方に誰かいるという状況でのショットには危険が伴います。朝の挨拶をさせていただくときの注意事項にも必ず入っていると思いますが、「ショットを打たれるお客様の前方にはくれぐれも出ないよう、お願い致します」ということです。

それでも、どうしても前方に立たなければいけない状況であれば、打つ人は必ず「打ちます」と声をかける。前方にいる人は、球の行方をよく見る。そしてできれば、木などの陰に隠れるなどして、打球事故の無いようにお願いしたいものです。

イラスト/キャディのB子

影にも注意が必要です!

視界に入るのは、プレーヤー自身だけではありません。プレーヤーの影も、時には気になる存在になります。とくに、日が傾いてくると影が伸び、「立っちゃダメ!」な場所が増えるので要注意です。ショットを打つ人の後ろに立っているけれど、影が足元まで伸びている場合というのはよく見られます。プレーヤーが集まるグリーン上ではなおさら配慮が必要です。

夕方の影は想像以上に長いので、避けているのになかなかライン上から影が消えてくれない! ということもよくあります。自分の順番が終わったら、早めに移動することを心がけましょう。

最近はピンフラッグを挿したままというお客様が増えていますが、もし外した場合はその揺れる旗の陰にも注意が必要です。フラッグの部分をピンと一緒に持つようにしてしまえば、ゆらゆらと影をゆらしてしまうことも無くなります。

誰かが打つ時は、立ち止まる

ゴルフは、本当に何が起こるかわかりません。シャンクはもちろん、トップした球も低空飛行で勢いよく向かってくると、避けるのは非常に難しいものです。バンカーからのショットが、ホームランになってこちらに向かって来ることもあります。しかも、ボールが飛んでくるという状況に焦ってしまい、固まってしまうお客様もいます。

誰かが打つ時は、少し離れたところで立ち止まって、そのショットを最後までしっかり見ること。それがティグラウンドであれば、プレーヤーの正面か背中側といった危険が少なく、打つ人も気にならない場所に立つこと。
打つ順番の人は、それがティグラウンドでもフェアウェイであっても、「自分がこれから打つ」ということを一緒にラウンドしている人に知らせること。林から誰かが打つ時は、跳ね返って来ることも想定して必ずカートや木の陰に隠れるようにすること。

それらのことを守り、お互いに気を付け合って、ぜひ事故の無いゴルフを楽しんでください!

イラスト/キャディのB子

◆キャディのB子 プロフィール

キャディのB子/あるゴルフ場のアルバイトキャディ。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、大学のゴルフサークルに所属。就職活動に失敗し、ハウスキャディのアルバイトをして就職先を探すはずが、キャディが天職と気づく。シャンクが一番の敵。

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