年上男性ゴルファーからの“ハラスメント”…我慢しないで早めに対処を

ゴルフ仲間が増えてくると、困った人とのご縁までつながってしまうこともあります。女性ゴルファーを悩ませやすい存在のひとつが、何かと“ハラスメント発言”をする年上の男性ゴルファー。こういった男性はゴルフ歴の長い人も多く、自分より年下の女性ゴルファーに対して威圧的な発言をしたりハラスメントとも受け取れるような危ない発言をしたりする例も少なくありません。

しかし、相手がビジネス上の知人であるなど強い態度で拒絶できない間柄である場合、ラウンド中のハラスメントにひたすら耐えているというケースもあるでしょう。

メンタル心理カウンセラーの並木まきが、ハラスメント的発言が目立つ男性への対処法をお話します。

◆ハラスメントは放置するとエスカレートしがち

ラウンド中に、同伴者などから聞き流すわけにはいかないような失礼な発言をされたとき、どんなふうに対応していますか?相手との関係性にもよるとは思いますが、多くの女性ゴルファーは「波風を立てたくない」という気持ちから、苦笑いをしたり適当な相槌を打ったりして、その場をやり過ごしているのではないでしょうか。

実際に筆者も、ハラスメント発言をする男性とラウンドをしたことがありますが、多くの女性が、波風を立てないような対応をしつつ、後日になって「あの人、なんなの!?」と憤っている姿を見てきました。

しかしハラスメントは、放置するとエスカレートしがちな面も否めません。どんどん発言が過激になったり、要求が増えたりということもあるので、早い段階でなんらかの対処をしたほうが、被害は大きくならずに済むのは間違いありません。

◆ラウンド中の失礼発言には勇気を出して不快感を示そう

ラウンド中にありがちな失礼発言としては、以下のようなものが挙げられます。

(1)プレーの腕に対する批判
(2)容姿や性別に関する話題
(3)私生活への質問

非常識極まりない話ではありますが「スイングがダメだね〜」「下手くそだね!」など、直接的にプレーに対して失礼な発言をしてくる直球タイプのハラスメントも少なからず存在し、口にしている本人は「半分は冗談のつもり」ということも多いものの、言われた側は深く傷つきますよね。

また「女性」というだけでしつこく容姿や年齢、性別に対する話題を出され、不快な思いをしたという女性ゴルファーも決して少なくありません。さらには「彼氏いるの?」「結婚は?子ども作らないの?」など、私生活にまつわる不躾な質問をしてくるハラスメントのパターンも……。

どんな発言であれ、相手の発言に不快感を覚えたら、苦笑いなどで流さずに不快感を表情や態度で示すことが大事です。

◆それでも改善されないなら「共通のゴルフ仲間」に相談を

ハラスメントを繰り返す相手に「不快感」を示しているにもかかわらず改善されない場合には、共通のゴルフ仲間に早めに相談してしまいましょう。

被害に遭っている本人がきちんと「嫌だ」と意思表示をすることのよって、周囲も事の重大さに気づき、対処する可能性が上がります。

ハラスメント発言は、被害を受けている人が我慢をしてしまうと、本人が思うほど周囲は深刻に捉えてくれない傾向もあるので「あの人の態度を問題に感じている」という意志を明確に示したほうが、早期の改善につながりやすい傾向です。

これまで筆者は議員をしていた経験もあって、数多くのハラスメント相談を受けてきました。被害に遭っている女性が「ここで文句を言ったら、面倒な女性だと思われそう」などと遠慮しているうちに、相手のハラスメント発言がエスカレートするだけでなく、周りも“冗談”として受け止めて、深刻に捉えない空気が増長されてしまうケースが少なくありません。

ゴルフは本来、紳士・淑女のスポーツ。ですが、残念なことに一部の非常識な男性のハラスメント発言が横行している実態もあります。こういった男性ゴルファーには、きっちりとお灸を据えることができればいいのですが、なかなかそういう機会に恵まれないのも現実です。

並木まき

並木まき/元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。

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