令和の女性ゴルファー・会員権購入への道【16】「コロナ禍は会員権市場にどう影響した!?」

ほとんどのゴルフ場でネット予約が可能になり、プレーをするだけならゴルフ会員権を購入する意味があまりなくなった昨今。そんな令和の時代にゴルフ場メンバーになる意味とは? ゴルファーが本当に知りたかった会員権の疑問を深掘りしていきます!

会員権購入を検討しているのは・・・

入口 花子(いりぐち・はなこ)/神奈川県横浜市在住の45歳。広告代理店・マーケティング部の部長。30代を機にゴルフを始め、現在は月2~3回の頻度でラウンドを楽しむ。一緒に行くのは、仕事仲間や女友達。ゴルフを通じて知り合った旦那がいるが、上司や同僚とのラウンドが多く、最近は一緒にラウンドする機会がめっきり減少。この先、夫婦で一緒にゴルフを楽しむためにも、ゴルフ会員権の購入を検討中。

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コロナ禍は会員権市場にどう影響した!?

2020年から始まった世界的な「コロナ禍」。あらゆる生活様式が変化したが、ゴルフ会員権市場にも少なからず影響があったという。そこで、具体的にはどのような変化があったのか、詳しく聞いてみた。

一部のゴルフ場では会員権相場が急上昇!?

入口花子(以下・入口) なかなか収束の見えないコロナ禍ですが、ゴルフ会員権相場に影響ってあったのですか? 最近、ゴルフ場はどこに行っても混んでいる印象なので、会員権も値上がりしているのでしょうか?

M治ゴルフS水さん(以下・S水) 結論からいえば、上がっているゴルフ場もあれば全く変化のない所もあります。2020年、最初の緊急事態宣言下では多くのゴルフ場で休業、もしくは変則営業を余儀なくされましたよね。そのときは、会員権市場も動きが全くなくなって、相場も下落傾向でした。しかし、1回目の緊急事態宣言が明けると一転、「ゴルフは密にならない安全なスポーツ」としてすぐに元通りの客足になりました。

入口 そこからは会員権も買いが殺到し始めたのですか?

S水 いえいえ、そんなことはなかったです。ただ、2020年の7月頃から視察プレーの問い合わせは増えましたね。結局、夜に飲みに行くことが出来なくなったから、そのお金でゴルフに行くようになった人が増えたように感じられました。お金に余裕がある人を中心に、安全なレジャーとしてゴルフ、そしてゴルフ会員権に注目する人が増えたのだと思います。

入口 その後に会員権の注文も殺到したんですね。

S水 実際に会員権の購入に関する問い合わせが増えたのは、2021年の2~3月ぐらいからですね。一部の会員権はすぐに「売り」がなくなり相場もどんどん上がっていきました。ただ、やはり引き合いの多いゴルフ場には、一定の傾向が見られましたね。

入口 やはり、都心から近い名門ゴルフ場が人気なのですか?

S水 都心から通いやすいゴルフ場の問い合わせが増えている、というのは事実です。実際、遠方のゴルフ場への問い合わせはコロナ前後で変わりません。ただ、都心から近いからといって、全てのゴルフ場で会員権相場が上昇しているわけではありません。総額1000万円を超えるような高級ゴルフ場や入会条件の厳しい名門は、ほとんど変わらないといえるでしょう。相場に上昇傾向が見られるのは、総額300~500万円ぐらいで、比較的入会しやすいゴルフ場に限られています。

コロナの影響で年会費の値上げが増加

入口 一部のゴルフ場で会員権相場が上昇していることは分かりました。他にはどんな変化が起こっていますか?

S水 明らかに増えているのは、年会費の値上げに踏み切るゴルフ場の数ですね。

入口 でも、ほとんどのゴルフ場では比較的早めに客足が戻ったんですよね。それなのに、どうして年会費を上げる必要があるのですか?

S水 確かに、来場者の数はほとんどのゴルフ場で例年通り、もしくはそれ以上まで回復しています。しかし、やはり最初の緊急事態宣言中はほとんど休業状態だったワケですから、十分年会費を上げる理由はあると思われます。

入口 でしたら、一時的な値上げという可能性もあるのですか?

S水 もちろん一時的な処置であることを明言しているゴルフ場も沢山あるようです。ただ、年会費は一度上がるとなかなか下がらないものです。株主会員制のゴルフ場であれば、今後の状況次第で値下げを交渉していくことはできるかもしれませんが、通常のゴルフ場ではなかなかそうはいきません。

入口 ゴルフ場によっては会員権そのものの価格だけでなく、年会費も上がってしまっているということですね。

S水 そうです。最初の緊急事態前後に大幅な客足の減少があったことが、年会費値上げの理由ではあります。しかし、それ以外にも考えられるのが、大規模コンペの自粛とビジターゴルファーの減少があるようです。

入口 確かに、コンペは明らかに減りましたね。

S水 コンペの自粛は恐らくまだまだ続くと思われます。さらに、コンペ自体は開催しても、規模は以前のようにはいかないうえ、パーティなども行われないことが大半です。そうなれば、年会費の値上げの流れは今後も続く可能性があるといえそうです。

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イラスト/長谷川まき