キャリーとランの関係を知って、自分の飛距離を正しく把握しよう!

地元・広島では行列のできるレッスンプロとして、アベレージゴルファーのカリスマ的存在である木原睦美プロ。その分かりやすいレッスンは、Regina読者にも大人気です。今回、木原プロが教えてくれるのは、あなたのゴルフをワンランクアップさせる“数値”に基づいたレッスンです。

第2回は「飛距離の目安」について説明します。

>>おすすめ記事はこちら! クラブごとの自分の飛距離、知っていますか?

◆キャリーとランの関係を知っていますか?

飛距離というのは、ボールが空中を飛ぶ距離をいうキャリーと、地面に落ちてから止まるまでのランを足したものです。キャリーは風向きや風力、打ち下ろし、打ち上げといったホールの形状に影響を受け、ランは地面の硬さや傾斜の度合によって変わります。

したがって、計測器で測定したクラブごとの飛距離はあくまでも目安であり、絶対的な数字ではありません。コースへ出たときに、風向きや形状、地面の硬さ、傾斜の度合を確かめ、そのときの飛距離が練習場での数字とどれだけ違うのかをデータとして残しておきましょう。それが経験になり、その後のラウンドに生きてきます。

ただ、最初のうちは目安的な数字が必要になると思います。私の感覚ですが、アイアンの飛距離に5ヤード足した数字がキャリー+ランになると考えましょう。あとは、状況によって微調整していきます。

ちなみに、ドライバーの飛距離は計測機の数字に晴れているときは+20ヤード、雨の日のときは+10ヤードのランを足した数字を目安にしましょう。

第2回「自分の飛距離を知ること」画像①

番手に応じた距離にランを足した数字を把握しておきましょう。ちなみに、今回使用したユピテルのスイング計測機にはヘッドスピード(クラブを振ったときのスピード)、ボールスピード(ボールが当たった瞬間に飛んでいくときのスピード)、飛距離、ミート率(フェースの芯に近いところで打てたかどうかを見る。1.35よりも上ならOK)が出ます

◆単純に残り距離に応じたクラブ選びは危険です!

クラブごとのキャリーとランの飛距離を知るメリットはどこにあるのでしょうか。

一般的にラウンド中にキャディさんに残り距離を聞いた場合、ピンまでの距離を教えてくれるはずです。また、セルフプレーでラウンドする際、乗用カートに表示される距離もピンまでの残り距離が多いと思います。その数字に合ったクラブ選択をするとどうなるでしょうか。ナイスショットした場合、ランの分だけピンをオーバーすることになります。場合によっては、グリーンをオーバーすることもあるでしょう。

キャリーとランの数字を明確にしておけば、グリーンのどこにボールを落として、どれだけ転がしてボールを止めればいいのかが分かるため、よりピンに近づけることが可能です。

逆に、それが分からなければ、いつまでたっても運に頼らざるを得ません。たまたま少しダフリ気味に当たったから、ピンの近くに寄ったというゴルフでは、上達は望めないでしょう。

この番手なら何となくグリーンに届くだろう、オーバーしないだろうから、この番手なら、確実にグリーンをとらえるという確信を持ってプレーしてほしいのです。

電車の乗換案内やカーナビが機能するのは、電車や車のスピードを計算できるからです。自分の飛距離を計算できなければ、グリーンまで正確にたどり着けないと考えましょう。

第2回「自分の飛距離を知ること」画像②

正確な自分の飛距離を知る第一歩として、練習場での番手ごとの距離を測ることから始めましょう

◆教えてくれたのは…

木原睦美

広島県を拠点に全国を飛び回る人気のティーチングプロ。生徒からは「むっちゃん」の愛称で親しまれ、毎週150人以上を指導。

YouTube「木原睦美のHappyゴルフ」で、独自のゴルフ理論を展開中。公式LINEアカウントも開設!

撮影/福田文平 取材・文/山西英希 撮影協力/アコーディア・ガーデン東京ベイ、ユピテル ゴルフスイングトレーナー(GST-7 BLE)

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