90切りを目指すなら、クロスハンド打ちで距離感の基準を作ろう!【レベル別で覚える寄せワン】

女性ゴルファーがスコアを大きく縮めたいなら、アプローチ練習に力を入れるべきです。ですが、アプローチは闇雲に練習すればいいわけではありません。100切り、90切り、80切りとレベル別に目的を持って練習をすることで、寄せワンになる確率は大幅に高められます。さあ、アナタのレベルにピッタリの課題から取り組んでベストスコア更新につなげましょう!

今回のテーマは90切り“距離感を磨く”です。自分の距離感の基準を作るには渋野日向子プロも行っているクロスハンド打ちがいいと坂田塾の師匠である坂田雅樹さんは語ります。また、後半では山口すず夏プロから具体的なポイントも伺いました!

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坂田雅樹さん
山口すず夏プロ
画像/Getty Images 渋野日向子

◆手先で余計な動きができなくなる

渋野がよく行うドリルが、クロスハンド打ちです。「元々は上体が伸び上がるのを矯正するためにやっていた」(渋野プロ)そうですが、このドリルは距離感が身に付く効果もあるといいます。
「クロスハンドで10~30ヤード打ってみて、この形で打てた距離が自分の距離の基準。手先で余計な動きができないため、正確な距離感がわかります。この時の体の回転量や振り方を覚えておきましょう。基準が決まったら普通の打ち方に変え、振り幅を調整しながら距離を打ち分けるようにしましょう」(坂田さん)

クロスハンドで打てる距離がマイ基準【レベル別で覚える寄せワン】画像①

クロスハンドにすると、左手首が甲側に折れることなく打てます。その分、距離が狂いにくいので、基準を作りやすくなります。ただしアマチュアは打てても30Y以上はクリーンヒットできないので注意が必要です

クロスハンドで打てる距離がマイ基準【レベル別で覚える寄せワン】画像②

右手打ちは体幹を使って打たないと、クリーンヒットできません。これでイン・アウト軌道に振る感覚を確認しましょう

クロスハンドで打てる距離がマイ基準【レベル別で覚える寄せワン】画像③

左手打ちはテークバックの確認ドリルです。左手だけで打って正しくインサイドに上げる形を覚えましょう

◆10~40Yは振り幅とスタンス幅で打ち分ける

「10~40ヤードの場合、振り幅で打ち分けていますが、その振り幅は手の位置で決めています。たとえば、10ヤードは太モモの外側、20ヤードはそのちょっと先、30ヤードは腰の高さ、40ヤードは胸の高さといったようにしましょう。また、常にスイング軸がブレないように、振り幅が大きくなるにしたがってスタンス幅を少しずつ広げるようにしています。」(山口プロ)

クロスハンドで打てる距離がマイ基準【レベル別で覚える寄せワン】画像④

どの振り幅でも、ヘッドはフォローまで加速させるイメージで振ったほうがいいです。そうすればしっかり振り切れ、距離感も狂いにくくなります

◆教えてくれたのは…

渋野日向子 しぶの・ひなこ/98年生まれ。19年の全英女子オープンに優勝し、一躍時の人に。国内では4勝をマークして賞金ランキング2位に輝く

山口すず夏 やまぐち・すずか/00年生まれ。19年は米ツアーに参戦。シード権獲得はならなかったが、19年のQシリーズで2020年の出場権を獲得した

坂田雅樹 さかた・まさき/78年生まれ。坂田信弘プロの長男で、安田祐香所属の大手前大学ゴルフ部監督。確かな理論に基づいた指導に定評

ALBAドライバー・アイアン・アプローチぜんぶ女子プロに教わろう! 2021年版掲載 編集/島村涼 撮影/相田克己 岩本芳弘 上山敬太 佐々木啓 鈴木祥 近澤幸司 福田文平 村上航 米山聡明 Getty Images

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