打つ直前の迷いを振り切るコツと、距離感を養う練習法【吉川桃プロがパター“あるある悩み”を解決!】

吉川桃プロがアマチュア女性ゴルファーとプレーをしたり、レッスンをする中で、多く寄せられる質問やパターのお悩み、吉川プロが気づいたアマチュアならではのクセがあると言います。今回は、代表的な“アマチュアパターあるある”をピックアップして解説していきます。

第4回は【打つ直前に迷いが生じる問題】です。

吉川桃プロ

◆同伴者のプレーを凝視していませんか?

吉川プロ「アドレスに入ったあとに迷いが生じるのもよくありません。ライン読みをして打ち出す方向が決まったら、ルーティン通りに打ちましょう。慌てる必要はありません。
もしアドレス後に迷いが生じたら、いったんアドレスを解いてやり直せばいいのです。

また、プロゴルファーは同伴者のパッティングは見ていません。リズムやタッチがそれぞれ異なるため、他者から影響を受けないようにするためです。ただし、同伴者が自分のマーカー近くやライン上の後ろから打ってくる場合、ラインはしっかり見ています(笑)。でも、ルーティンやスイング自体は見ません。

では、ラインを決めたあと、何を見ているか? 私の場合、自分のマーカーをじっと見ていることもあります。そうすれば、余計な情報は入ってきません。

ライン読みは必要ですが、あまりにいろいろな情報を入れてしまうと迷いが生じるので、直感を大切にして、必要以上の情報収集をしないように努めています。

“あまり悩まない”――これもパットテクニックのひとつだと思っています」

◆迷いを生まないために、直感を信じることも大事

「私は直感を大事にしたいタイプなので、じつはぎりぎりまでラインを読まないようにしています。極端に言えば、打つ直前にラインを読んでいます。実際、『あ! こうだな』と思った直感を信じて打ったほうが、ホールに寄ることが多いのです。

直感力を養うためには、やはり練習を重ねるしかありません。私はグリーン上での直感力を高めるために、パッティンググリーンでの練習は一生懸命やっていますし、練習時間も圧倒的に長いです」

◆距離感を養う練習法

「『距離感とライン、どちらが大事ですか?』という質問も受けました。どちらも大事ですが、優先順位をつけるとすれば、距離感です。距離感が合えば、ラインも合ってくるからです。

皆さんも、スタート前、上り10本、下り10本くらいはパター練習をやったほうがいいと思います。シンプルなラインでOKです。むしろ、難しいラインではなく、なるべくシンプルなラインを選びましょう。そのほうが、タッチがわかり、距離感を測りやすいからです。

距離感が合えば、必ずラインも合ってきます。距離感に自信が持てるようになれば、難しいラインでも近づけられるようになってきます。グリーンに上がったら、周囲の雑多な情報に惑わされずに、自分の距離感を信じて打ちましょう」

吉川桃プロ/2017年プロテストに合格。JLPGA 89期生で、勝みなみ、新垣比菜らが同学年のプロ同期。2019年の下部開幕戦「rashink×RE SYU RYU/RKBレディース」で初優勝を飾る。美白の美人プロとしても注目されている。インスタグラム@mmoo.3509

撮影/尾島翔太 取材・文/大津恭子 撮影協力/南総カントリークラブ

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