「今近づけたんじゃね?」と疑われないマーカーの上手な使い方

マーカーの上手な使い方は、円滑なプレー進行、そして何より、同伴者との良好な関係を築く上で欠かせない要素なのです。 この記事では、そんなマーカーの正しい使用方法、そして「今近づけた?」という疑惑を寄せ付けないためのテクニックを、女性ゴルファーの視点も交えながら詳しく解説します。

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◆マーカーってどんなもの? 規定上はどう位置付けられているのか

ゴルフのボールマーカーは、ボールを拾い上げる際に位置を正確に示すための目印であり、同伴者のプレーを妨げないためのマナーでもあります。 デザインやサイズは特に規定がなく、コインやティーなども代用できます。 ゴルフ規則では「プレーヤーが拾い上げる球の箇所をマークするために使用する人工物」と定義されているのみで、500円玉などでも問題ありません。

しかし、特にビギナーは「ボールがあったあたり」に置くなど、正確性に欠ける場合があります。仲間内では問題なくても、接待やコンペでは配慮が重要です。 同伴者を不快にさせないためにも、マーカーは正確に、そして他のプレーヤーの邪魔にならない位置に置く必要があります。 では、ルール上、そしてマナーとして、ボールマーカーを正しく置くにはどうすれば良いのでしょうか?

JGAゴルフ規則では、ボールマーカーは「球の直後やすぐ近くに置く」と規定されています。 球の後ろ何センチという具体的な数値は定められておらず、極端な話、球の左右どちらに置いても規則違反にはなりません。 ただし、クラブを球の直後やすぐ近くの地面に置くことも認められています。

◆マーカーを使ったインチキってどんなもの?

ボールマーカーのインチキとは、意図的にボールの位置を実際よりも有利な位置に修正する行為です。例えば、マーカーを元の位置からずらしてボールを戻すことで、グリーン上の距離を実際より短く見せたり、より良いライに修正したりする行為が含まれます。 また、プレーヤーの目を盗んでこっそりマーカーの位置を修正する、グリーンの傾斜を利用して位置関係を操作する、あるいは最初から故意にボールの位置を正確にマーキングしないといった行為も、インチキに該当します。 

これらの行為はゴルフのルール違反であり、 他のプレーヤーへの不信感を招くだけでなく、ペナルティが科せられる可能性も高く、ゴルフのフェアプレーの精神に反する行為であることを認識しておくべきです。

◆誤解を招かないようにするにはどうしたらいい?

ボールを拾う前と戻す後に、必ずマーカーとボールの位置関係を複数回確認しましょう。 少しでもズレを感じたら修正し、目視だけでなく、身体全体を使って位置関係を確かめることで、より正確な確認ができます。グリーンの傾斜や、周囲のボールの位置なども考慮し、微妙な変化も見逃さないように注意深く確認することが大切です。

さらに、視認性の高いマーカーを使用することも重要です。 紛らわしいマーカーは誤解を招く可能性があるので、相手に分かりやすいマーカーを選びましょう。

これらの点を意識することで、「今、近づけた?」という疑念を払拭し、気持ちの良いゴルフラウンドを過ごすことができるはずです。 正確なマーキングは、フェアプレーの精神に基づいた、ゴルファーとしての大切なマナーです。

取材・文/夢書房

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