あんなモノ、こんなモノ、奥底にいっぱい眠ってる! たまには『キャディバッグ』のお手入れ、してみませんか?

こんにちは。ハウスキャディ歴●年のB子です。クラブをキャディバッグに戻そうとしているのに、何かに引っかかっているのか、なかなか思うように入ってくれない……そんな経験はありませんか? グリップ同士が引っかかってしまっていることが多いので、入らないクラブとその周辺のクラブを一度軽く持ち上ることで、ストンと中に入ってくれることがほとんどなのですが、時にどうやっても同じところで引っかかってしまうことが。不思議に思ってキャディバッグの中を覗いてみれば、何かがそこに……!?

今回は、普段あまりお手入れする機会のない、“キャディバッグのお手入れ”についてお話していきます。

キャディバッグをひっくり返してみれば…意外なものがわんさか!

先日のラウンド中のことです。キャディバックのクラブをかき分けて中に手を突っ込み、何かを必死に取ろうとしているお客様の姿が。どうやら、ヘッドカバーがキャディバックの中に落ちてしまったらしいのです。

中を覗けば何かが入っているのが見えるけれど、クラブを戻した際に奥に押し込んでしまったのか、手を伸ばすだけでは届きそうもありません。クラブのヘッドで引っ張り出そうと試みてもうまくいかず、その場は仕方なくそのままにして、ラウンド終了後にお客様と一緒にキャディバッグをひっくり返してみることに。

カートからキャディバッグを下ろし、入っていたクラブを全て抜いて、いよいよ逆さにされたキャディバッグ。すると、カツカツコロンと音を立て、出て来たのは様々なゴルフ場のマーク、マーク、松葉、マーク、時々ティー……。

それでも出てきてくれないヘッドカバーでしたが、逆さにしたことで無事に手で引っ張り出せる位置まで落ちてきて、無事に救出することができました。

が、しかし。それと共に出てきた黄色い物体。なにかと思えば、宅配便で送る際に付けるシャフトの保護材でした。実は意外にも、これが結構多いんです。意識していないものだけに、無くなっても気にならないのでしょうね。そりゃあ、クラブも入りにくいわけです。

ゴルフ場のロゴが入ったマークも同様で、パターのグリップエンドに差して利用している場合、キャディバッグの中に戻した際に取れてしまうのでしょう。マークは大体どこのゴルフ場でももらえるので、無くなっても気にならないのでしょう。キャディバッグの底が、気が付けばマークの溜まり場のようになってしまうようです。

不思議なものが出てくるのは、何もクラブを入れる部分ばかりとは限りません。ラウンドの途中で、しばらく待たなければならない状態になった時に、徐にキャディバッグの中身の整頓を始めるお客様がいらっしゃいますが、その際によく出て来るのが期限切れのカイロ。クラブのバランスを調整するための鉛が何個も出て来る方もいらっしゃいます。ティーが溢れんばかりに出て来る方もいらっしゃいますね。懐かしいスコアカードが出てきたりして、昔の方が上手かったなんて嘆かれるお客様もいらっしゃいました。

女子こそ、たまには、キャディバッグをお手入れすべし!

キャディバッグって、何年ぐらい使っていますか? 最近は、様々な機能を備えたものが増えてきました。ローラーがついていて転がして運べるものや、スパイクを収納できるポケットが付いているもの。ポケットが着脱可能になっていて、それがそのままポーチとして使えたり、カートに引っかける小物入れになったりするもの。セルフスタンドバッグやクラブケースと呼ばれるサブバッグが、そのままキャディバッグの中に収納できてしまえるものなど、思わず感動してしまうようなものまであります。

しかし、クラブを守るために丈夫にできているものだけあって、なかなか壊れないものでもありますね。色褪せ、ビニール生地の部分がポロポロと剥がれたような、もう何十年も使っていらっしゃるのだろうと思われるキャディバッグもよくお目にかかります。そういったキャディバッグを取り扱う時、キャディはいつも以上に気を付けなければならないことがあります。

キャディバッグの壊れやすい場所は、フードやポケットのファスナー部分、クラブの出し入れ口の仕切りやそれを覆っている布地、スタンド付きのバッグであればまさにそのスタンドといったところでしょうか。

とくにフードのファスナーは、最後に被せる際にキャディが取り扱うものなので、非常に気を遣います。嚙合わせる部分がずれてしまって、しっかり閉じなくなってしまったものもよくありますが、途中の歯が欠けてしまっていて閉じようとしたときにスライダーから外れてしまうなんてことも。

できれば、時々はキャディバッグの整理をしながら、破損個所が無いか確認していただきたいです。なかなか壊れないものではありますが、だからといって全く壊れないものでもないのです。そうやって整理をしてみれば、いつの間にかキャディバッグの奥に落とした意外なお宝が見つかるかもしれませんよ!

◆キャディのB子 プロフィール

キャディのB子/あるゴルフ場のアルバイトキャディ。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、大学のゴルフサークルに所属。就職活動に失敗し、ハウスキャディのアルバイトをして就職先を探すはずが、キャディが天職と気づく。シャンクが一番の敵。

おすすめの関連記事