キャディさんに見られてる!“こんなゴルファーはイヤだ!”と思われるNGマナー【6】

こんにちは、匿名ライターの「かこみらい」です。キャディとしてお客様と接する中で起きたあんなことやこんなことを、個人的主観たっぷりにお伝えしていきます。

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◆それ、今言う? 余計なお世話すぎる、ありがた~いご指導

とある日の練習グリーン。私は異様な光景に目を疑いました。まるで学生時代の部活のように、一列に並んだゴルフ女子たち。笑顔もなく、鬼コーチに指導を受けているかのような雰囲気です。一緒にプレーする先輩格のベテランゴルファーに、かなり厳しい指導を受けているようでした。

「適当にパッドの練習をするのは禁物」「グリーンの硬さや速さを知るために、カップから歩測して振り幅を確認すべき」などなど、朝のパット練習について持論を熱く語り続け、スタート前から場の緊張感を高めてゆくベテランゴルファー。

言っていることはもっともなのですが、先輩ならばもっと、ラウンド前の緊張をほぐしてあげればいいのに…と思うキャディの私。

彼女の指導は練習態度だけにはとどまりませんでした。カートに並ぶキャディバッグを見るなり、「大きなキャディバッグは一台で乗り合わせたときに迷惑だから、小さなものに変えるべきよ」と、再びくどくどと指導が始まってしまいました。

いやいや…もうゴルフ場なんだから、今から変えるなんてできないし、プロみたいに9.5型とか使ってるわけじゃないのに… と思うキャディの私。

もちろん、ラウンド中にも彼女のありがたいご指導は続きます。「スチールシャフトやマッスルバックなんて使うのは100年早いわよ!」「打ち込みは絶対やってはいけないから、あなたはここから9番で打つべきよ!」「パッドの影が邪魔!」「マーカーの選び方がなってない!大きなものを使うなんて非常識!」印象に残っているだけでもこんなにたくさん…。

驚いたのは、うんざりしつつも黙って指導を受けている他のゴルファーの皆さんが初心者ではなかったこと。プレーではなく、精神的に疲れ果てた様子。檄を飛ばしながら18ホール熱血指導を続けた当の本人も、ホールアウトの頃にはすっかり息が上がっていました。

初心者の方とプレーするときなど、アドバイスが必要なこともありますが、何事もやりすぎは禁物。せっかくのラウンド、楽しく過ごせばいいのに…と思いながら、粛々と仕事をこなしたキャディなのでした。

◆【教えてくれたのは】匿名キャディ・かこみらいさん

某有名トーナメントコースの元キャディ。自分でプレーするのも大好きで、ゴルフギアには一家言あり。趣味は車で、Bライセンスを取得するガチっぷり。歴代アメ車を所有し、エンジンルームを眺めているだけで一日が終わってしまうほど。ゴルフ、クルマなどの知識を活かし、現在はライターとして活躍中。