ショットに悩む女性ゴルファーも多いと思いますが、好スコアをマークしたいならパッティングの回数を減らすことです。50センチ以下の距離を確実に沈めたり、3パットの回数を減らすことができれば100を切るチャンスも出てきます。
この連載ではパッティングの基本をレッスンしながら、カップインする確率を高めるためのコツをアドバイスしていきます。ぜひあなたのスコアメイクに役立てて下さい。
第10回は距離感の調整について説明します。
パットレッスンならこちらもチェック！女性ゴルファーの悩みに答えます！予約殺到のレッスンプロ・木原睦美のＱ＆Ａ【10】 パットの距離感を身につける方法は？
◆上りのラインなら30センチ奥に仮想カップ
カップを大きくオーバーして3パットをしたくないと思うせいか、カップの手前にショートすることが多いアベレージゴルファーもいると思います。確実に2パットに収めようとする考え方も理解できますが、状況によっては1パットでカップインすることを目指すべきだと思います。
例えば上りのラインとか短い距離ならば、多少強めにストロークしてもそれほどカップを大きくはオーバーしないでしょう。こういう状況でショートする人は、最初から少し長めの距離を打つことをお勧めします。
カップの30センチほど先に仮想のカップをつくり、そこに入れるつもりでストロークします。仮想のカップに対してショートしても、実際のカップには届くはずです。どれぐらいショートするかは個人差があるので、自分の距離感に合うところへ仮想カップの位置を移動しましょう。ボール1個分ショートするならカップの1個分先に、カップ1個分ショートするならカップ1個分先に仮想カップを設定します。
実際のカップより30センチ先に置いた仮想カップをイメージしてアドレスに入りましょう
仮想カップまでの距離感でストロークします
ショートすることなく、カップに届くようになるので、カップインの確率が上がります
◆オーバーしがちなら30センチ手前に仮想カップ
どんな距離やラインでも1パットで入れたい気持ちが強い人に多く見られるのが、カップをオーバー目に打つことです。その行為自体は悪くありませんが、返しのパットを外すほどオーバーすることは避けるべきでしょう。特に、下りのラインや転がりの速いグリーンでは3パットの原因となるので要注意です。
オーバー目に打つ人も先ほどと同じように仮想のカップをイメージします。ポイントはライン上に設定することです。実際のカップより30センチぐらい手前にイメージした仮想カップに入れるつもりでストロークすると、実際のカップを大きくオーバーすることはないでしょう。
この場合もオーバーする距離には個人差があるので、自分に合った位置に仮想のカップを設定します。また、同じ人でもその日の調子やグリーンの状態によって、オーバーする距離が変わったりします。自分なりに柔軟に対応して仮想カップの位置を変えていきましょう。
オーバー目に打つ人はカップの手前に仮想のカップをイメージしてアドレスに入ります
仮想カップまでの距離感でストロークします
カップを大きくオーバーするミスを防げます
◆教えてくれたのは…
笹原優美 ささはら・ゆみ／92年生まれ。父の勧めで11歳からゴルフを始め、高校はゴルフ部のある法政大高校に進学。和田泰朗コーチに師事した。2011年からプロテストに挑戦、19年に7度目の受験となったが合格ならず。国内ツアーには単年登録で出場してきた。19年は中国ツアーでシードを獲得、同年11月の台湾ツアーのQTも通過し、2020年は2つのツアーを主戦場にする予定だった。
取材・文／山西英希 撮影／村上悦子 取材協力／飯能くすの樹カントリー倶楽部
