ショットは上達しているのになかなかスコアが縮まらない。気持ちはピンに向かっているのにボールが届かない…。そんなゴルファーは攻め方に勘違いがあるのかもしれません。今回は具体的なコース戦略の立て方を平野裕美プロに教えておもらいます。

LPGAティーチングプロA級。ヨガインストラクターでもあり、身体の使い方と連動した指導が高く評価されている。
大学で教鞭を執るほど英語に精通しており、英語でのゴルフレッスンも大好評。
『ヒルズゴルフアカデミー』等で熱血指導中のマルチに活躍するプロ。
◆どう攻める?05 パー4/残り130Y グリーン左にピン、グリーン前にガードバンカー


【A】130Yのクラブでグリーンの右サイドに向かって打つ
【B】100Yのクラブでピン方向に向かって打ち、バンカー前に刻む
ガードバンカーに入るのを恐れて100Y打ってバンカー手前に刻んだ場合、残りは30Y。30Yのバンカー越えショットは難しく、プレッシャーになるでしょう。グリーン右サイドを狙えば、もしグリーンに乗らなくても、次に横から転がすアプローチができます。目の前の1打の安全ばかりを考えるのではなく、アプローチの安全策をとることも覚えましょう
正解は…【A】! アプローチで転がせばOK

もしグリーンオンしなくても、グリーン脇から転がすアプローチができます。
【B】だと…バンカー越えを残すのは得策ではない

技術的にも心理的にも一気に難しくなってしまいます。
注意したいのは・・・Mタイプ!

◆どう攻める?06 パー4/残り80Y 打ち下ろし左足下がり、ピンはグリーン右サイド

【A】ちょうど80Yのクラブでピンの方向を狙ってフルショット
【B】1番手上げ、グリーンの中央に向かって7割くらいの力でショット
ぴったり100Yのクラブでナイスショットしてもグリーン手前に落ちて止まり、がっかりすることはありませんか? 左足下がりのショットは難しいもの。平らなライから打ったときと比べて高さが出ないので、思った通りの飛距離になりません。左足下がりの傾斜からは、どのみち高い球を打つのは難しいので、1番手上げて、力まずにショットしたほうがグリーンオンの確率が上がります。
正解は…【B】! 1番手上げて、7〜8割の振り幅で
1番手上げるとロフトが立ち、ボールは低く出ます。クラブなりの飛距離は出ませんが、グリーン手前から転がって乗ったらラッキー! くらいのつもりで、7〜8割の振り幅でゆったり振りましょう。



【A】だと…高さが出ずに、飛距離ダウン

★注意したいのは・・・中間タイプ!

レジーナ2019年冬号より 撮影/内藤サトル イラスト/岩井勝之 撮影協力/静ヒルズカントリークラブ