女性ゴルファーの願いはひとつ「飛距離アップ!」。 JPDA公式記録328ヤードの鈴木真緒プロに、飛ばしのコツを教えてもらいました。

鈴木プロいわく「ドライバーの飛距離アップを狙うなら、曲がりを抑えるべき!」とのこと。どんなにいい当たりをしても、左右に大きく曲がってしまっては、飛距離をロスするからです。まずは、曲がりを抑えるためにアドレスをチェックしましょう。
◆“右腕ぐるり”&“下からグリップ”で正しいアドレスを作る
鈴木プロ「私がアドレスで大切にしているのは、ボールと目標を結んだラインに対して体のラインをスクエアに合わせることです。とくに肩、骨盤、スタンスの3大ラインは必須です。
アベレージゴルファーに多いのは、右肩が前に出て肩のラインが目標の左を向いてしまうこと。その結果、アウトサイドにクラブが上がりやすく、下ろす時もアウトサイドインの軌道で下ろしてくるため、カット打ちになります。ボールに右回転がかかるため、右へ大きく曲がるスライスが出ます。

アドレスで右肩が前に出るのはNG
ラウンド中に『今日はいつもよりスライスが出る』、『スライスの曲がりが大きい』と感じたときは、アドレスする際に一度右腕を大きく回してみましょう。右手を上に上げて右肩を回すイメージです。そのまま一周させたらクラブの下から右手を添えてグリップをつくります。右腕を回すことで右肩がストーンと落ちるので、右肩が前に出ることを防いでくれます」

右肩が前に出ていると感じたら、右腕を大きく回した後、クラブの下から右手を当ててグリップをつくりましょう
肩のラインがスクエアになっても、骨盤やスタンスのラインが右や左を向く人がいます。やはり、ミスショットの原因となるので、普段の練習から足元にスティックやクラブなどを置き、すべてのラインをスクエアに構える習慣をつけましょう。

肩のラインがスクエアでも骨盤やスタンスのラインが右左を向くのはNG。練習では足元にスティックなどを置いて、肩、骨盤、スタンスのラインをすべてスクエアに合わせましょう
◆肩、骨盤、スタンスのラインを同じ向きにする
「さすがにラウンド中、足元にスティックを置くわけにはいきませんので、スティックがなくてもスクエアに構えるコツを紹介します。
まず、足の位置を決めたら真っすぐ立ち、骨盤が足の上に乗っているかどうかを確認します。次にアドレスに入りますが、スタンスのライン、骨盤のライン、肩のラインがすべてスクエアになっているかどうか、上から見て確認します。

①足の位置を決めたら真っすぐ立ち、骨盤が足の上に乗っているかどうかを確認
②上から見て、肩、骨盤、スタンスのラインがすべて同じ方向になっているかを確認
大切なのは、スタンス、骨盤、肩のラインがすべて同じ向きであることです。仮に目標の右を向いているスタンスに他のラインを合わせてしまったとしても、すべて同じ向きに揃ってさえいれば、そのまま真っすぐ飛んでいくだけなので、大きな飛距離のロスにはならないんです」

右を向いたスタンスに骨盤と肩のラインを合わせてしまっても、ボールは目標の右に対して真っすぐ飛んでいくだけ。大きな飛距離のロスにはなりません。
◆教えてくれたのは、鈴木真緒プロ

1999年生まれ、東京都出身。身長154センチ。小柄ながら、JPDA公式記録328ydの飛ばし屋。2024年「第1回ドラコンプロタイトルマッチ」の52kg級、無差別級で優勝。ドラコンプロとして多方面で活躍しつつ、「マイナビ ネクスト ヒロインゴルフツアー」にも参戦。
撮影/高橋淳司 取材・文/山西英希 撮影協力/南総カントリークラブ・Regina Open 2025





