松山英樹のスイングコーチ直伝!Regina読者苦手NO.1の池・谷越え対策【“考える”ティショット】

松山英樹のスイングコーチ直伝!“考える”ティショット

漠然とグリーンやフェアウェイを狙っても、ボールを真っすぐ飛ばせません。ホールのシチュエーションや状況に応じて狙い所を変えたり、構え方や打ち方を微調整するのが攻略のコツ。苦手ホール攻略のポイントを押さえてティショットのミスを防ぎましょう!

◆目標から左右30Yの範囲内がOKゾーン!

ナイスショットの基準は人によって違います。200ヤード先のフェアウェイ真ん中にボールを落とさないと満足しない人もいれば、150ヤード先でもフェアウェイをキープすれば十分という人もいます。大切なのは自分ができる範囲内にボールを落とすことです。

目安として二等辺三角形をイメージするといいでしょう。飛ぶ人なら目標から右に30ヤードのポイント、左に30ヤードのポイントを決め、それぞれとボールを線で結びます。二等辺三角形ができますが、その中にボールをキープします。自分の飛距離に応じて左右のポイントが変わるので、自分なりの二等辺三角形をイメージしましょう。

◆Regina読者の苦手NO.1!池・谷越え

◆グリーンに乗せることよりも池・谷を越えられるクラブを選ぼう

パー3で池・谷越えのホールでは、クラブ選択がポイントになります。本来ならピンまでの距離を計算してクラブを決めますが、この場合は確実に池・谷を越えられるクラブを選択しましょう。したがって、ナイスショットをしてグリーンをオーバーしてもよしとします。ただし、グリーン奥や左右にあるOBゾーンに打ち込んでは意味がありません。視野を広げて、ここが最も安全地帯だというところを見つけ、そこまでの距離に応じたクラブを選ぶのが正解です。

◆レディスティからはこう見える…池の奥行きがわかりにくい!

フロントティよりもティーイングエリアの位置が低いため、池の奥行きがわかりにくくなっています。この場合、見た目だと池を越えるのにそれほど距離がないようにも感じるので、必ず正確な距離を調べましょう。

◆目澤コーチに教わる「池・谷越え」POINT

【1】目線と体重で弾道をコントロール

池・谷を越えたい気持ちが強いと、自然とボールを上げようとします。目線も上を見がちですが、クラブが下から入ってダフるので、目線を平らにしましょう。アドレスでは右足に体重が多く乗らないように気をつけて。

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【2】インサイドアウトの軌道で球を上げる

ボールを上げたいときは、アドレスで右肩と右腰を少し後ろに下げて構えます。インサイドからクラブを下ろし、アッパーブローの軌道で振ることにより弾道が高くなります。

アウトサイドインの軌道だとロフトが立つので上がりにくくなる

【3】ティーイングエリアの左足上がりを探す

ティグラウンドはすべて平らなわけではありません。ボールを高く上げたいなら、左足上がりのライを探しましょう。ロフトが大きくなる分、いつもと同じスイングでも高く上がります。

【4】FW、UT、アイアンのティアップのポイント

ティアップの高さはクラブによって変えるべきです。アイアンやユーティリティでは地面よりも少し高い程度、フェアウェイウッドではヘッドの頭よりもボールが半分ほど出る高さが正解です。

◆教えてくれたのは…目澤秀憲(めざわひでのり)ツアープロコーチ

目澤秀憲(めざわひでのり)・プロフィール>…日大ゴルフ部で腕を磨いた後、米国に留学。16年にレッスンプロの資格であるTPI(Titlist PerformanceInstitute)Level3GOLF&JUNIORを取得。河本結、有村智恵を指導。松山英樹ともコーチ契約を結ぶ。

Regina 2021 春号掲載  撮影/福田文平 取材・文/山西英希 取材協力/南総カントリークラブ