【村田理沙プロが先生】パット練習で器具を使うのはかなり有効です!

スコアを大きく縮めたいなら、アプローチとパットに磨きをかけるべき。ダブルボギーをボギーに、ボギーをパーにできれば、100の壁はもちろん、90の壁だって突破できる可能性が出てきます。

そこで、ショートゲームの上手さには定評がある村田理沙プロに、状況に応じた打ち方を教えてもらいましょう。

第7回はパッティングの練習方法がテーマです。

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◆忙しくて時間がない人こそ効率よく練習するべき

皆さんはどのようにパッティング練習を行なっていますか? 自宅でパターマットの上でボールを転がすのもいいでしょう。ラウンド前に練習グリーンでたっぷりと行うのも悪くありません。ただ、プロと比べたらやはり練習時間を少ないと思います。だからこそ、時間を有効に使い、効率よく上達する方法を選ぶことが大切です。

私がお勧めしたいのはパッティングミラーという練習器具を使った練習です。これはグリーン上に薄いミラー状になった板を置き、その上でストロークを行ないます。メリットは、まず目の位置が分かること。理想は左目の真下ですが、そこへボールをセットしていれば、鏡越しに自分の目と目が合うことはありません。左目の真下よりも遠かったり、近いと目が合うので、正しいポジションにセットしましょう。

次に、ミラー板の上に描かれている線に沿ってヘッドを動かすため、ヘッドを真っすぐ動かせるようになります。しかも、インパクト位置にティを刺してあるのでインパクト以降も真っすぐヘッドを出すことができます。つまり、インパクトでフェースの向きをスクエアに戻せるわけです。

さらに、毎回同じ距離(私は2メートル)を打つことにより、振り幅も安定してきます。

スタート前に練習しても役立ちますが、ラウンド後に行うと、ラウンド中にいつの間にか崩れたパッティングスタイルを元に戻す効果があります。短時間で正しいアドレス、ストロークを身につけるためにもぜひ試してほしいですね。

村田プロが愛用しているのはアイラインクラシックパッティングミラーです。ほかの種類もインターネットで購入できます。

平坦で真っすぐなラインを探し、カップまで2メートルの位置にパッティングミラーを設置します

表面がミラー状になっているので、左目の真下にボールをセットすると、鏡越しに目と目が合うことがありません

表面にラインが入っているので、ヘッドを真っすぐ動かせます。しかもティを刺しているので、インパクト後もヘッドを真っすぐ出せます

◆上りと下りの同じ距離を両方打ちましょう

スタート前の練習グリーンで大切なのは、当日のグリーンのスピードを把握することです。私の場合、まず歩測をして10歩の上りと下りのラインを打ちます。同じ10歩の距離でもどれだけの差が出るのかを把握したいからです。次に5歩の距離を歩測してやはり上りと下りの距離を打ち、距離の差を把握します。

また、自分にとっての10歩や5歩の距離感を身につけているので、その差がどれだけあるのかも調べておきます。例えばいつもの感覚で上りのラインで10歩の距離を打ったとします。8歩分しか転がらなかったならいつもよりグリーンが重いので、本番ではしっかり目に打ちます。また。下りの10歩の距離を打ったのに12歩分転がったなら、いつもより転がりが速いので少し弱めに打つという感じです。コースではその日のグリーンのスピードも表示してあるので、それを参考にすることもあります。

ちなみに、平らな10歩や5歩の距離はストロークしません。なぜなら、本番のグリーンでは平らなラインを打つことはほぼないからです。

スタート前の練習グリーンでは、必ず10ヤードの上り、下りのライン、5ヤードの上り、下りのラインを打って、どれだけの差があるかチェックします

◆教えてくれたのは…

村田理沙 むらた・りさ/1995年6月22日生まれ、東京都出身。ゼビオホールディングス所属。

取材・文/山西英希 撮影/山代厚男  取材協力/イーグルポイントゴルフクラブ