ゴルフ+サウナは新常識!? ラウンド後はサ活で“ととのう”【心と体にいいサウナ】

マリトッツォと同じ運命をたどるのか! と思いきや、サウナブームは今もバリバリ健在。それどころか裾野をどんどん広げつつ、よりディープな進化を続けています。今まで興味はなかったけれど、ゴルフ場の浴場でサウナデビュー、またはサウナにハマったという人もいるでしょう。

そこで、これから何回かに分けてゴルファーのための“サ活”について紹介します。

◆“ととのいたい”人がサウナに集結! 

第2次サウナブームといわれる昨今。2014年あたりからサウナに対する注目度がじわじわと高まり、2021年にはユーキャン新語・流行語大賞に「ととのう」がノミネートされるなど、人気はどーんと大爆発。

「以前、サウナといえば男性のみの施設が多く、ひたすら熱いのを我慢するイメージが強かったのですが、最近は女性用サウナやリラクゼーションルームを併設するなど、充実した設備を備えたところも数多くあります」

そう話すのは、公益社団法人日本サウナ・スパ協会事務局のスタッフ(「 」内コメント以下同)。

確かに、ひと昔前のサウナにはド素人がちょっと近寄りがたい、結界が張られているような印象がありました。中に入れば、上段に鎮座するレジェンドに“青いおケツ”をチェックされるような……。ところが、近年のブームでサウナもサウナーも多様化し、初心者にもグッと身近な存在になったのです。

「サウナ側も温度・湿度の管理を徹底して、本場フィンランド・サウナの “ロウリュ”をするなど、サウナ本来のスタイルを楽しめるようになりました。“アウフグース”などお客さんを喜ばせるサービスを実施するところも増えて、ひと昔前のイメージはないですね」

ロウリュ(löyly)は、ストーブの上でチンチンに熱せられたサウナストーンに水やアロマ水をかけて蒸気を発生させる、フィンランドのサウナ入浴法。アウフグース(aufguss)はサウナのスタッフがロウリュのあと、立ち昇った蒸気を入浴客にタオルなどであおぐ行為のことで、これはドイツ発祥。巷ではアウフグースは「熱波」、アウフグースをする人を「熱波師」ともいいます。

ロウリュ。水をかけた際のジュワ~っという音にハマっている人もいるとか
白樺の若い枝葉を束ねた「ヴィヒタ」。全身を叩くようにして使う(写真提供/公益社団法人日本サウナ・スパ協会)

◆暖房や冷房に甘やかされた体に、喝!

ここまでサウナが人気になったのは、“ととのう”に代表されるような高い健康効果が要因でしょう。

1回のサウナ浴で出る汗の量は、なんと約300~400ml。

乳酸などの疲労物質が汗と一緒に体外に排出されるため疲労回復効果があるだけでなく、血行がよくなることで筋肉内を巡る血液量が増え、肩こりや筋肉痛といった症状を改善します。

低血圧の人は、交互にサウナと水風呂に入る「温冷交代浴」により、血圧を正常に戻すことが可能です。

ただし、高血圧の人は要注意。入浴時直後は一時的に血圧が上昇しますが入浴後は降下し、入浴前より低い状態が続きます。そして、次第に普段の血圧に戻ります。心臓に負担をかけすぎないよう、入り方には十分注意してください。

温冷交代浴による温度の刺激によって、体内にある体温計のサーモスタットがちゃんと機能するようになる点もメリット。季節の変わり目など、寒さ暑さといった気温の変化に負けない体をつくります。

自らの自然治癒力を活かし、活動のエネルギーになる交感神経の働きを活発にさせる効果も期待できます。

眠りが浅くて早起きがつらく、食欲不振。大好きなゴルフでもショットに集中できない……そんな時は、サウナに行くが吉です。もちろん、血流がよくなることで皮膚がイキイキするなどの美容効果も見逃せません。

「最近は、携帯やパソコンが手放せない生活をしている人も多いと思いますが、その真逆にあるのがサウナです。何も考えずに静かに自分を見つめる場でもあるので、サウナはひとつのカルチャーとして定着するでしょう」

次回は、初心者サウナーでも安心、正しいサウナの入り方&マナーについて紹介します。“ととのう”の極意が分かるかも!

取材・文/相田英子 取材協力/公益社団法人日本サウナ・スパ協会 写真/Adobe Stock

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