取引先とのゴルフで大失態!「ちゃんと接待しろよ」とツッコまれてしまう行動とは

「クライアントとの距離を一気に縮めたい」そんな時に有効なのが接待ゴルフです。ゴルフは一緒に行動する時間が長く、お互いを知ることができます。また、会話よりもメインはゴルフを楽しむことなので、仕事の話をする必要もありません。最近は堅苦しさもなくゆるやかに行われていますが、ビジネスにつなげるために有意義な時間にしたいものです。ポイントをおさえた行動で接待ゴルフを成功させ「クライアントとのゴルフには、ぜひ来てほしい」といわれるようになりましょう。

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◆接待ゴルフは段取り上手になろう

「接待ゴルフの成功は準備の段階で決まる」といっても過言ではありません。接待ゴルフは友人知人とのラウンドのように「みんなで楽しく回る」ことでなく「相手に楽しんでラウンドしてもらうこと」が最大の目的です。ラウンドの準備はしっかりとしておきましょう。

◆前日の連絡

ラウンドの前日にはコース名と住所、集合時間やスタート時間を改めて連絡します。事前に伝えてあるとしても、前日にもう一度リマインドしましょう。当日の天候を調べておき「明日は〇℃の予報なのでいつもより一枚多めに用意しておくと安心です。」など、メッセージをそえておくと気が利く印象に。おすすめの昼食メニューや練習場があるかも伝えておきましょう。到着が遅れそうな場合など、何かあったときの連絡先の交換も忘れずに済ませておきます。

◆天候に合わせた便利グッズの準備

冬ならばカイロ、夏ならクーラーボックスや氷嚢などを準備しておくとよいでしょう。前半のハーフ中は小腹がすくことが多いので、個包装のチョコレートや飴を準備しておくと活躍します。男性にも意外と喜ばれ「甘いの大丈夫ですか?」と声をかけて渡すと「実は大好きで」と思いがけない情報が手に入るかもしれません。雨の可能性がある場合はタオルを多めにキャディバックに忍ばせておけばいざという時に活躍します。

◆クラブハウスでのお出迎え

当日の朝は相手の到着時間より最低でも30分前に到着し、フロントでお出迎えしましょう。フロントに聞けば同伴者がチェックインしているか教えてくれるので、自分が到着したら最初に確認します。事前に相手の到着予定時間を聞いておくと目安になるので遅れているかの目安になり安心です。ロビーで「おはようございます!」と一声かけるだけで、今日一日の雰囲気も良くなるでしょう。

ラウンドの代金を自社でまとめて支払う場合は、フロントで支払方法を確認しておきます。キャディさんが付く場合は、接待である旨とキーパーソンとなる人物を伝えておくと、優先して気を配ってくれるので何かと助けになってくれるでしょう。

ボール・ティ・マーカーは自分の分にプラスして多めに持っておきましょう。相手がすぐに準備できないときにサッと差し出すとスマートです。

段取りがスムーズだと、相手、上司のどちらからも「仕事ができる人」と思われます。接待ゴルフがビジネスの結果につながるように、しっかりと準備に時間をかけましょう。

◆接待ゴルフでNGなのはスロープレーと過剰なヨイショ

とにかくスロープレーはご法度です。これは接待ゴルフでなくても絶対にやってはいけない行為。ホールアウト後の移動は速やかに、クラブは2~3本持って移動する、パターのラインは順番を待っているときに済ませておく、など速やかにプレーが進むように行動しましょう。

プレー中で最も気を配りたいのは「相手のボールを見ておく」ことです。ボールの行方を見失わないように打球方向をしっかりと見て、落下地点で素早く探せるようにします。ボールを探す時間は3分程度と考え、相手がロストの宣言をするまでは探しましょう。

カートの移動は基本、接待する側が運転します。しかし相手先であっても運転を積極的にする方も多いので、運転をかって出てくれた場合は遠慮なくお願いしましょう。

キャディさんのようにクラブを渡したり拭いたりする必要はありませんが、相手のボールがグリーンに近づいたら「パターは持っているか」バンカーに入ったら「SWは持っているか」くらいは見ておき、ない場合はタイミングよく差し出すとスマートです。

「ナイスショット」の掛け声は、本当にナイスショットなら積極的に声を出しても良いですが、微妙なショットに過剰に声掛けするのは返って失礼に当たるので気を付けましょう。

ボールマークの直しやバンカーの整備は、できる範囲でサポートします。こちらも過剰にならないことがポイントです。

そして重要なのが「仕事の話はこちらから持ち掛けない」ことです。仕事を取りたい、という欲が見えてしまうと相手は「せっかく気持ちよくゴルフをしているのに」とテンションが下がってしまいます。もちろん相手からされた場合は対応しますが、こちらから仕事の話をするのは雰囲気を壊すことになりかねません。

◆手土産や商品

大きなコンペでなくても、帰り際にちょっとしたお土産を渡すと喜ばれます。話題のスイーツやボールなど、記念になるグッズを用意しておくとよいでしょう。食べ物の場合は賞味期限の短いものや冷凍のものは避け、持ち帰りやすい商品を渡します。事前に準備していない場合でも、クラブハウスで販売しているご当地の品でも喜ばれます。

スタート前やティショットの写真を撮っていれば、「写真を送りたいので」と個人の連絡先を交換するチャンスです。後日お礼を込めて送信すれば、次のアポイントにつなげやすくなります。仕事のアポイントでなくても次のラウンドの約束を取ることで、良好な関係を築けます。

帰りはフロントで相手をお見送りし、無事接待終了です。

◆接待ゴルフは仕事の話はほどほどに

接待ゴルフは飲み会の接待よりコミュニケーションが取りやすく今後に繋がりやすい方法です。プレー中は仕事の話よりもプレーやプライベートに関する話題で楽しみましょう。相手を楽しませながら仕事につながるよう、事前準備をしっかりと行うことが今後のビジネスにつながるポイントです。接待ゴルフマスターになって、仕事もゴルフのスコアも同時に上げていきましょう。

取材・文/夢書房

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