【笹生優花プロ連続写真】 すべてが規格外! 男子レベルの完ぺきドライバースイングをプロコーチが解説!

飛距離が伸びる! カッコいい! マネしたい! ゴルフをする女性なら誰もが憧れる人気女子プロゴルファーたちのスイングを、連続写真をもとにプロコーチ・大西翔太氏が解説。女性ゴルファーにもマネできるポイントも教えてもらいました!

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◆飛距離280ヤード! 強靭なカラダだから可能なヨコ、タテ、回転。すべてのフォース(力)を使える“マキロイ”スイング

笹生優花プロ/Getty Images

すごいプロが現れた、という言葉しかありませんが、笹生プロは今までの女子プロの常識を覆すレベル違いの選手です。

先日、「デサントレディース 東海クラシック」で行われた年に1度のドライビング女王コンテストでは、初出場にして初優勝。アゲンストながら270ヤードを飛ばしましたが、普段は280ヤードを超えるといいます。

“女タイガー”と呼ばれていますが、ドライバースイングはヨコ、タテ、そして回転という、ゴルフのすべてが詰まったマキロイそっくりのスイング。本人も、マキロイのスイングを意識しているといっています。

また、ドライバーだけでなく、アプローチもパットもうまい。おまけにハートも強くて性格もいい。しかも、まだ7~8割のパワーしか出ていない感じもある。日本の女子ツアーのほかの選手たちはつい、「叶うはずがない……」と、弱気になってしまうかもしれません……。

でも、それほどの強さは子どものころからの練習とトレーニングの積み重ねにほかなりません。それに耐えてきたわけですから、本当にすごい選手です。(大西プロ)

カラダのすべてが適正な位置にある理想のアドレス

若干ストロング気味のグリップで、スタンスは広め。マキロイと似ています。

下半身はどっしりとして、「これから飛ばすぞ」という雰囲気が伝わってきます。

ボール位置は左カカトの少し内側。

すべてが適正な位置にある、お手本にすべきアドレスです。

肩と手の三角形をくずさず、体重が右に乗っているのに下半身が一切ブレていない

右足はまったくブレていないのに、カラダが右に乗っています。

ここまで右に乗ると、普通の人なら右足が曲がったり、スエーしてしまいます。

これは強靭なカラダがある彼女だからこそできることです。

しっかり捻転しているのに余計な力が入っていない

右足に体重が乗っていて、ここまで完全に捻転しているのに、下半身が一切ブレていません。

しかも、まったく力が入っていないように見える。

並大抵ではない体幹の強さを感じます。

コックも使いつつ、左足と手がひっぱり合い地面反力も使っているのに、下半身が一切ブレていない

シャフトは地面と平行で、コックも使いつつ、左足と手が最大限にひっぱり合っているので遠くにあるのが分かります。

しかも体重は右に乗ったまま下半身はほとんど動いていない。

まさにマキロイとそっくりなトップです。

ハッキリ言いますが、これは普通の女子プロではできるはずのない動き。

普通はここまでひっぱり合ったら、下半身が耐えられません。

女子にはあり得ないカタチと言っても過言ではありません……。

左側に垂直に踏み込み、上体も左に水平に移動

下半身の強い回転で、ギリギリまでひっぱり合いつつ、左側に垂直に踏み込んでいく様子が分かります。クラブがまだ遠くにあるところにも注目です。これは地面反力を使う動きです。

また、上体は左へと平行に動いています。

上げたクラブをひっぱるように、真下に下ろし、飛距離と方向性を確保

少し沈み込んで左足を蹴り上げて右足を踏み込む地面反力、つまりタテの動きと、上体を左に移動するヨコの動き、そして下半身は強く回転して捻転しています。

そしてこの時点でヘッドはまだかなり右にあります。

こんな動きは、男性でもなかなかできません。まさにレベル違いです。

頭の位置が動かない! スイング軸をキープしたまま遠心力を使ってインパクト

インパクト以降も上体は動いていませんが、地面反力を使ってインパクトしたので右足も左足もめくれあがっています。

左わきが締まって、手がカラダの近くを通っています。

普通はこんな動きをしたら上体が浮いてスイングが崩れてしまいますが、さすが笹生プロ。筋力と柔軟性を高いレベルでもっているからこそ、できることです。

クラブがターゲットを向き、両わきが締まっている

飛びあがったように、右足と左足のかかとがめくれあがっています。

頭は下を向き、クラブとひっぱり合い、後退するように右に移動しています。

ライオンのような、王者の風格があるフィニッシュ

左足が、つま先がめくれ上がるほど伸び切っています。これはものすごくパワーがある賞個で、普通の人がこれだけのパワーを出そうとすると、フィニッシュはヨレヨレになってしまいます。

腰は逆Cの字になるほど反っていますが、これは柔軟性がないとできないこと。

ゴルフをよく知る人なら、このフィニッシュを見ただけで「負けた」と思えるほど、王者的な風格がある。

まさに、小さい時からの訓練のたまものです。

◆教えてくれたのは…

笹生優花プロ 2001年生まれ、フィリピン出身、東京都育ち。166cm。フィリピン生まれで日本人の父とフィリピン人の母をもつ。父の影響で8歳からゴルフをはじめ、14歳でフィリピン女子ツアーにアマチュアながら優勝。2019年プロテスト合格後、ジャンボ尾崎を師匠とする。2020年、プロ入り後2戦目の「NEC軽井沢72」、「ニトリレディス」でいきなりの2戦連続優勝で話題をさらう。好きなプロはロリー・マキロイ(スイング)とタイガー・ウッズ(パット)。現在賞金ランク1位。 所属/ICTSI

指導/大西翔太プロ 1992年生まれ、千葉県出身。ティーチングプロ。青木瀬令奈プロのコーチ兼キャディとしてツアーに帯同する傍ら、女性やジュニアなど、幅広い層のアマチュアにもレッスンを行う。「ゴルフをメジャースポーツに☆」がモットー。(インスタグラムアカウント @shota.ohnishi

取材・文 たかはしよし子