35才以降の顔のシワやたるみ、もしかしたら「顔の骨粗鬆症」かも?

プレー中のメイク直しの時間、「目が今までよりくぼんでる?」「なんだかしわが目立つかも!?」、ドキッとした経験はありませんか? ひょっとしたら顔の「骨粗鬆症」が静かに始まっているかもしれません。女性の骨の老化について一度考えてみませんか?

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監修医プロフィール/矢吹有里先生
ゆりクリニック 院長
東京女子医科大学卒業後、慶應義塾大学整形外科学会入室。佐野厚生病院、国立病院機構東京医療センターなどに勤務後、2017年「ゆりクリニック」(東京・田町)を開院。
日本専門医機構整形外科専門医
日本抗加齢医学会専門医 等

◆そもそも「骨粗鬆症」って?

皆さんは「骨粗鬆症」という言葉を聞いたことがありますか? これは主に45~55才の更年期以降の女性に起こりやすい疾患

女性にはエストロゲンというホルモンがあり、骨の健康を保つ役割をしています。このエストロゲンの分泌量は20才ごろをピークにゆるやかに下がり、閉経を迎える更年期に急激に低下していきます。

一方、骨は、もともと破(は)骨(こつ)細胞という骨を壊す細胞と骨(こつ)芽(が)細胞といって骨を作る細胞があり、相互がバランス良く働くことで3~4年のサイクルで生まれ変わっています。そして、エストロゲンの分泌が減っていくことで、このバランスが崩れ、骨が壊れるスピードが高まり、骨を作るスピードが追い付かなくなり、骨の密度が下がってしまうのです。

骨の密度が下がると、腰や背中、大腿骨などを骨折しやすくなるのが「骨粗鬆症」です。

◆「骨粗鬆症」と顔はどう関係するの?

「骨粗鬆症」は更年期から始まるはずなのに、なぜ顔のしわやたるみと関係するかというと、骨の密度の低下は実は顔から始まるのです。

まず、頭蓋骨の骨が萎縮し、目、鼻、口の穴が少しずつ広がります。筋肉と靭帯は骨についているため、骨が縮小すると靭帯がゆるんで皮膚もたるんでいく……という仕組みです。

こめかみ、眼底、頬骨、あごの骨は30代後半から少しずつ減り始めるため、「なんだか最近顔がしわっぽい」と感じたら要注意。特にプレー中は、肌の乾燥でしわが目立ち、太陽光線によりいつもよりしわの影もくっきり見えるので、気になったら下記をチェックしてみてください。


セルフチェックリスト

□目のくぼみやクマ、顔のしわが目立つようになってきた
□若いころに極端なダイエットをしたことがある
□運動が嫌い
□子どものころ、食べ物の好き嫌いが多かった
□紫外線ケアを徹底している
□身長が縮んできた
□身内に骨粗鬆症や腰が曲がった人がいる


◆紫外線が必ずしも悪いとは限らない

プレー中の日焼けが気になると、どうしても紫外線対策を徹底しますが、骨にとって紫外線は悪いことばかりではありません。

骨にとってカルシウムが欠かせないのは有名ですが、カルシウムの吸収にビタミンDが欠かせません。このビタミンDは食事で摂るよりも、紫外線を浴びて皮膚で作られるほうが多く、効率がよいため、適度な日光浴はぜひおすすめします。1日約15分、手のひらを太陽に向けて浴びると効率よく吸収できます。

また、日焼け止めものなかでもビタミンDの吸収を妨げないものもあるので、このような日焼け止めを使うのもよいでしょう

◆食事や運動で骨密度を下げない工夫を

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骨の密度を20代の頃のように上げることはできませんが、今の状態をできるだけキープすることはできます。それには、食事の工夫や運動が欠かせません。

まずは、骨や筋肉の土台となるたんぱく質とカルシウムを意識的に摂取しましょう。18才以上の女性であれば1日の推奨量は50g、カルシウムの1日の推奨量は650gmです(日本人の食事摂取基準2020年版)。赤身肉、卵、納豆、焼き鮭などがおすすめです。

運動なら、激しいスポーツでなくても、ウォーキングやスクワットなどを継続的に行うのがよいです。日々の積み重ねで、丈夫な骨を作りましょう。

取材・文/中島博子

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