「Whyポロシャツ?」から始まった、ドレスコード反抗期にさようなら

【キャディつきもと】スコアカードに書けない今月のおことば #01

皆さん初めまして、月本えりこと、キャディつきもとと申します。

なぜ私がキャディに扮しているのかというと、ゴルフのラウンドで初めてキャディさんの制服を見たとき「なんておしゃれなの!」と感激したからです。もし誰かのラウンドに付き添う機会があればこんな話をしたいなって言う内容を今月の格言(おことば)として連載していきます。少々圧が強めですがこんなキャディさんは嫌だって思わないでくださいね(笑)。

タイトルの通り私自身もゴルフ好きの人としてたくさん失敗をし、悩み、大いに葛藤してきました。

ゴルフはスコアだけでなく、礼儀やマナーも大切にされるスポーツです。また、女性ゴルファーが増えてきたとはいえ、ゴルフ人口の約8割は男性です。こうした背景をちゃんと理解しておかないと、思わぬ場面で後ろ指をさされたり、窮屈で退屈な思いをしたり、女性ゴルファーならではの“あるある”も起こり得ます。

だからこそ皆さんには、私と同じような“痛恨のミスショット”をかまして遠回りをしてほしくないんですね。で、ゴルフを心から楽しみ、長く続けていってほしい。

そんな思いからキャディつきもと、誕生しました。

私がゴルフと初めて出逢ったのは20代の頃、あるゴルフメーカーのカタログでモデルを務めたときでした。クラブ一式も手に入れ、一気にゴルフにどハマリ! とはいかず早々につまづきました。なぜなら、ゴルフ場のドレスコードに疑問を感じたから。

Why ポロシャツ?

今思えば、ゴルフの“ゴ”の字も知らない小生意気な小娘そのもの。そもそも当時は決められたことを素直に取り入れることが本当に嫌だったんです、って文字にすると小生意気感が一層増しますが。そもそも趣味でスポーツするのに服装のルールがあるなんて!プロでもないのにそんなことある?!

しかも、まわりにゴルフをやっている女性が少なくて、一緒にラウンドに行く友達もいない。カタログのお仕事をさせていただいたメーカーさんには申し訳ありませんでしたが、結局、ゴルフをやらない女子に戻ることにしました。

無知って怖いよね、若さって変なプライドと自信にみちてるから。おー、怖い。

(今はゴルフがしたくて仕方ないなんて当時の私には信じられないだろうな)

ゴルフと言うスポーツが脳内からすっかり削除されていましたが、今から6年ほど前にゴルフとの縁が復活しました。
きっかけは、『ANTI COUNTRY CLUB』のスウェットとの出逢いです。それがもう、私好みのど真ん中どストライク。ロゴや世界観にシビれ、「このスウェットが着たいからゴルフに行く!」と誓いました。背中に大きくANTIって入ってるんだもの、そりゃ大好物ですよ。

そもそも私は漫画やゲーム好きのインドア娘でした。家にいて夜な夜なアニメを観たりするのが大好き。万年寝不足で、早起きなんてもってのほか。そんな私を、1枚スウェットが朝日輝く早朝のゴルフコースへと引きずり出してくれたのです。あ、ウソ。最初はナイターでした。

ファッションの力、恐るべし。

皆さんの中にも、お気に入りのウェアを着たいからゴルフを始めた、という人がいるのではないでしょうか。ゴルフコースという非日常でいつもと違うスタイルに挑戦するのって、テンションあがりますよね。まるでハロウィンのよう。(個人的な感想です)

そんなわけで、私もファッションを機にゴルフと再会を果たしたのです。
やっぱり服が好きなんだよね、再確認。

インドア娘ではありましたが若い頃にテニスを6年間やっていたこともあって、ボールを打つ動きの下地はできているというか、腕や体の使い方がなんとなくわかるというか、そんな感じでした。だから、「私、ゴルフできる!」と、もうノリノリ。テニスをやっていた昔の自分に感謝ですよ。

ま、その自信は壮大な勘違いであることにすぐ気づくんですけど。

でも、ゴルフの楽しさに確実に目覚めつつありました。

とはいえ、小娘時代に違和感を覚えたゴルフ場のドレスコードと、すんなり折り合いがついたわけではありません。相変わらず、思春期のティーンエイジャーばりの反抗心を燃やしていました。

旧態依然の価値観に対抗せよとばかりに、当時としてはやや攻め気味のウェアでゴルフに行くこともしばしば。ゴルフ場のスタッフから注意を受けるようなことはありませんでしたが、今思うとあの意地は何だったのか……。

つまり、ゴルフという世界をまだよくわかっていなかったんですよね。

でも、今はドレスコードの意味を理解しているので、ゴルフ場に合わせて、且つ、自分らしさを活かしたスタイルを楽しんでいます。

ドレスコードは、ゴルフ文化の伝統と品位を守るためだけでなく、プレーヤー同士が気持ちよく過ごすためのマナーであり、安全性や動きやすさといった実用面も担っているんですね。

ラウンドを重ねるほどにドレスコードの意義が腑に落ちて、ドレスコードに対する反抗期は卒業です。

制約があるなら、その中でどう着こなすか考えればいい。

それもまた、服好き女子ゴルファーの腕の見せどころ。

ルールがあるからこそ、ゴルフもオシャレも楽しいのです。


キャディつきもと/月本えり

Reginaクリエイティブディレクター
集英社『SEVENTEEN』モデルを経験後、女性誌、TV番組などメディアで幅広く活動。講談社よりViViムック本『読モのくせに』、妄撮『読モーサツ』を上梓。A BATHING APEのレディースブランド「BAPY」のディレクターに就任したことをきっかけに、ファッションディレクターとしてのキャリアをスタート。ブランドディレクションやクリエイティブ領域へと活動の幅を広げる。2020年よりゴルフを本格的に始め、ファッションをバックグラウンドにした独自の視点でゴルフの楽しみ方やスタイルを発信。

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