アプローチ上達の近道!“自分の振り幅ありき”の距離感をつくろう

いざゴルフを始めたものの、どのように練習していいのか、こんなライからどうやって打てばいいのかなど、分からないことってありますよね。そこで初心者やゴルフ歴が浅いゴルファーに役立つテクニックを国内女子ツアーで2勝を挙げている西山ゆかりプロがアドバイスします。

第7回はアプローチの距離感をつける方法についてです。

西山ゆかりプロのレッスンはこちら!

Q:アプローチの距離を打ち分けるために、いいドリルはありますか?

A:自分が再現しやすいところクラブを上げたときの距離を把握することから始めましょう!

アプローチの距離感を身につける際によく言われるのが、時計の文字盤をイメージして、クラブヘッドや両手が何時に来た時の距離を覚えましょうという話です。

でもそれって、ヘッドや両手を〇時にピタリと止めることが大前提ですよね? 練習量の少ないアベレージゴルファーにとって、それが一番大変だったりしませんか? たとえできたとしても、本番でプレッシャーがかかったときに再現できるのでしょうか。

同様に、30ヤード、40ヤード、50ヤードのときの振り幅を覚えましょうというのもハードルが高いですよね。

そういう私ですが、実はアプローチの距離感は振り幅でコントロールしています。ただし、〇時といったきっちりとしたものではありません。サンドウェッジを使って、両手が右腰の高さぐらいに上がったら50ヤード、ヘッドが右肩の高さぐらいなら60ヤード、両手が右肩の高さぐらいにきたら75ヤードという感じです。

かなりアバウトに思うかもしれませんが、自分では両手を右腰の高さに上げたつもりでも、実際はそれ以上に上がっているものです。だったら、それを修正するよりも、右腰の高さに上がっていることにしてしまえばいいんです。あくまでも感覚として両手が右腰の高さにきたら50ヤードだと考えます。それが一番体を動かしやすいので、プレッシャーがかかった場面でも再現できます。

練習場では、両手が右腰でも、ヘッドが右腰でも構わないので、自分なりに再現しやすいポイントを見つけ、そのときにどれだけの距離が出るのかを把握しておきましょう。その振り幅を少しずつ増やしていけば、より細かい距離を打ち分けられるようになります。

両手が腰の高さと決めていても、実際は腰よりも高く上がりがちです。でも、それを自分の中では腰の高さとしましょう

両手が肩の高さまで上げると決めているのに、肩より高く上がっても構いません。大切なのは、常に同じ位置に上げることです

◆さらにワンポイント!クラブを替えたときの距離も覚えておきましょう!

サンドウェッジを使って振り幅に応じた距離を把握したら、クラブを替えて同じように打ってみましょう。

例えば、サンドウェッジで打ったときに、ヘッドがヒザの高さぐらいが30ヤード、腰の高さぐらいが40ヤード、肩の高さぐらいに上がったときが50ヤードだったとします。それをアプローチウェッジに替えたらプラス5ヤードずつになった、ピッチングウェッジに替えたらプラス10ヤードずつになったとしたら、それだけで9通りの打ち分けができることになります。

自分なりの振り幅をいくつかつくったら、クラブを替えるだけで距離の打ち分けパターンは一気に増えます

あとは、常に同じスイングリズムでボールを打てるように練習しておくことが大切です。

◆教えてくれたのは…西山ゆかりプロ

1982年生まれ。神奈川県出身。2008年に26歳でプロテストに合格し、30歳でステップ・アップ・ツアー初優勝、33歳でレギュラーツアー初優勝。国内女子ツアーでは2勝を挙げている。

◆取材協力/藤沢ジャンボゴルフ

main
画像/藤沢ジャンボゴルフオフィシャルHPより

300打席、最長266ヤードと日本でもトップクラスの規模を誇り、広々としたキレイな施設がゴルフ女子にも愛される「藤沢ジャンボゴルフ」は、今年50周年を迎える大型練習場。より“上達”できる優れた練習環境を追求し続けるとともに、女性支配人の理念による抜群のホスピタリティで「充実したゴルフライフのサポート」「居心地の良い空間」を提供してくれる“ゴルファーのオアシス”! 打席には様々なライを再現した傾斜打席や測定器を兼ね備えた特別打席もあり、アプローチ練習場、バンカー打席、パッティング練習場も備えています。

撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 取材協力/藤沢ジャンボゴルフ

おすすめの関連記事