佐伯三貴が教える【コンペで愛されるためのふるまい】

こんにちは。佐伯三貴です。12月に入り、年末コンペなどが増えているのではないでしょうか? 新型コロナウイルスの様子を気にしながらですが、ゴルフは屋外スポーツ。感染対策を十分にしながら楽しんでください。

コンペは楽しいものですが、初めての参加だったり、知らない人とプレーするときなど、緊張してしまうという方も多いようです。今回は、そんなみなさんへのアドバイスをお届けしたいと思います。

佐伯三貴プロ/Getty Images

◆ビギナー必見!コンペで好感度を上げるためのコツ

ゴルフを始めて日の浅い人や、スコアに自信のない人は、特に緊張すると思います。でも、緊張すればするほど、力が入っていつもよりひどいゴルフになってしまうこともあります。まずはリラックスして楽しむことを考えましょう。

次に考えるのは、プレーファースト。「ヘタクソだから周りに迷惑をかける」と思う方が多いのですが、本当はそうではありません。「プレーが遅いから迷惑をかける」のです。つまり、どんなにゴルフが上手でも、プレーが遅い人は周りから迷惑がられます。特に日の短い冬のゴルフ場では、最後の組が日没との戦いになります。一つ、一つの組の遅れがどんどんほかの人に迷惑をかけることになってしまうのです。もちろん、同じ組のプレーヤーからも嫌がられます。

ヘタクソだと思うなら、打ったら安全を確認したうえで、次に使う可能性のあるクラブを数本持って走る。空振りしても、チョロを打っても、どんどん前に進んで打っていけば大丈夫。走らないまでもいちいちカートに戻らないこと。歩いたり速足でどんどん打っていけば、決してスロープレーになることはありません。私だって子供の頃は「打ったら走る!」と言われて、クラブを持って走っていました笑。

ビギナーが嫌がられるのは、下手だからではなく遅いから。コンペなら、空振りでもチョロでも、笑顔で走る(笑)。これで好感度が超アガること間違いなしです。ヘタならスコアはあまりに気にせず、とにかくプレーファーストだけ考えてみてください。周囲も味方してくれますよ。

私がビギナーの友達と回るときなどは、チョロしてもカートに戻ろうとしても「〇番だけ持って走れ~!」と言うし、ナイスショットしたら「カートに乗りな~」と声をかけます。これをうまく繰り返せば、プレーも早くなって楽しむこともできるはずです。

◆緊張する朝イチのティーショット!攻略法は?

もうひとつ、コンペで緊張度MAXになるのは、朝イチのティーショットです。特に最初の組だったりすると、同伴プレーヤーだけでなく、後ろの組のみんなも見守る中で打たなくてはならないので、プレッシャーがかかります。「頑張って~」なんて言われたら、さらに力が入って空振り……なんてこともあるでしょう。

そんなときに気を付けるのはただ一つです。ボールをしっかり見て打つことだけ心がければ大丈夫です。飛ばそう、とかいいところを見せなくちゃ、なんて思ってクラブを振ろうとし過ぎてしまいます。ボールの行方を早く見ようとした時もそうですが、ヘッドアップしやすくなります。それではトップしたり、空振りしたりしてしまう。アドレスしたらボールだけ見てクラブを振れば、女性の場合は特にボールにはうまく当たるはずです。「当たればいいや」くらいの気持ちでボールだけ見て打ってみましょう。始まってしまえば、楽しいものです。

◆“教え魔”をかわす考え方

コンペに限ったことではありませんが、ビギナーや女性に対して寄ってくるのが“教え魔”です。まぁ、適切なアドバイスをしてくれる人もいるのですが、コースでいきなりスイングを全部直そうとするような困った人もいます。これをやられてボロボロになったり、プレーが遅くなったりしてしまうのもよくある話。

バンカーから脱出できない、などというときや、自分が知りたいと思うことは素直に言うことを聞けばいいし、そうでなければ聞き流してしまいましょう。よほどシリアスなコンペでなければ、同じ組になったら、一緒にゴルフを楽しむのがお約束です。最初は、自分のゴルフで他に目が行かなくなりがちですが、いいプレーには拍手を送れるくらいの気持ちの余裕をもっていれば、たいていのことは乗り切れるものです。

繰り返します。プレーファーストと笑顔がコンペのコツです。年末年始のコンペで、プレーだけでなく、たくさんのゴルフ友達が増えるといいですね。

取材・文/小川淳子 写真/Getty Images

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