トップアマに聞く【女性が男性にかなわない、唯一のこと】

歯科医という職業をもちながら、数々のアマチュア競技に出場し幾度も優勝を経験。所属しているゴルフ場では、男性と同じティから回ってクラチャンの座にも輝いたトップアマ・塩田美樹子さん。しかも美人とくれば、Reginaとしては注目せずにはいられないわけで……。

いざ出陣! 憧れの塩田さんに、ゴルフにまつわるあれこれを教えてもらいましょう!

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Q “男性にかなわない”と思うことは?

男性と対等に、同じティで競技されるという塩田さんが、「これだけは男性にかなわない」と感じることはありますか?

A   飛距離。飛ばないことを嘆くのではなく、自分にできることでコースと戦う

ズバリ、飛距離です。

飛距離だけは、どうしても男性にはかないません。

私は、所属コースのクラブ選手権や先日出場した「内閣総理大臣杯 日本社会人ゴルフ選手権」など、ときどき男性と同じティから回る競技に出ます。そういう時、たとえばドライバーショットなら80ヤードくらい飛距離が違っちゃうこともあります。

そうなると、たとえば私は残り190ヤード。持つのはもちろんウッドです。男性は残り110ヤードだからウェッジで打てる方もいる。そう考えると激しい差ですよね。それを聞いて「それって不公平では?」「無理して同じティで回らなくても」と、思う方もいるかもしれません。

ところがゴルフっておもしろいもので、私は「ウッドで乗せてやる!」という気合を込めて、打った残り190ヤードがグリーンに乗って「やった!」となると、普段シングルクラスの男性が、ウェッジでグリーンを外すこともある。

男性は乗って当たり前。女性は届かなくて当たり前、という気持ちが、みなさんどこかにあるのではないかと思います。

まさかと思った私の成功が、飛距離では絶対にかなわない男性に無言のプレッシャーをかけてしまったのかもしれませんね。

私は別に、男性に勝とうとする気持ちは全くありません。男女を問わず、相手を見るとムダなプレッシャーがかかり、自分を見失いがち。ないもの、できないことを嘆くのではなく、ゴルフとは自分とコースの戦いなのです。

ちなみに私は普段から、バックティでプレーするようにしています。いい意味でのプレッシャーというか、自分の気持ちが高まるんです。

よく、「女性の権利なのだから、前から打ってもいいのに」とも言われますが、たとえば420ヤードでパーを獲れなかったとしたら、どこかにミスがあったわけで、それは飛ばないからではなく、自分のせい。そのミスを、今後の課題にすればいいのです。

男性よりぜんぜん飛ばないけど、いつもバックティから回って、気持ちを高めています

◆女性は男性より、グリーン周りがうまくなる

飛距離は男性にかなわないけれど、その代わり、女性はアプローチとパターを得意にできると思います。飛ばないからなかなかパーオンできない。けれどその分、アプローチショットが増え、きわどいパターの機会も増えてきます。

「乗って当たり前」の男性よりはるかに、アプローチ&パターの経験が豊富だから、技術的にも上達するし、外したときも焦らずにいられるというわけです。そういう意味でも、男女同じティから回る競技では、男性の方が精神的にはきついのかもしれません。

だって男性の多くは、「女性には負けられない」ってプライドがあると思うんです。反対に、女性は「当たって砕けろ」みたいな気持ちで開き直って挑んでいける。気楽なもんです。

そう考えると、ゴルフって女性にとっていいことしかないですね(笑)

教えてくれたのは、トップアマ・塩田美樹子さん

1982年生まれ、神奈川県出身。両親の影響で、10歳からゴルフを始め、競技に出場。全日本歯科学生総合体育大会4度連続優勝。2013年日本女子ミッドアマ優勝。2017年日刊アマ全日本大会(ミッドの部)、神奈川県女子ミッドアマ、日本女子ミッドアマ優勝。2018年神奈川県女子ミッドアマ、日刊アマ関東大会優勝。ベストスコアは66。所属している葉山国際カンツリー倶楽部では、男性と同じティから回ってクラブチャンピオンに。2013年に「日本女子ミッドアマ」に優勝した翌年は、なんと「日本女子オープン」にも出場。2020年開催の「内閣総理大臣杯第51回日本社会人ゴルフ選手権関東予選」では、唯一の女性出場者として注目を浴びた。

撮影/竹井美砂子 取材・文/たかはしよし子