トップアマに聞く【上達のカギは“パット練”】

歯科医という職業をもちながら、数々のアマチュア競技に出場し幾度も優勝を経験。所属しているゴルフ場では、男性と同じティから回ってクラチャンの座にも輝いたトップアマ・塩田美樹子さん。しかも美人とくれば、Reginaとしては注目せずにはいられないわけで……。

いざ出陣! 憧れの塩田さんに、ゴルフにまつわるあれこれを教えてもらいましょう!

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パットを練習すればすぐに100切りできますよ♪

Q なかなか100切りできないのですが、塩田さんにとっての上達の秘けつは?

上達できないゴルフ女子へのアドバイスもお願いします!

A   上達するためには、「慣れること」が大切だと思っています。

言い換えれば、経験を積むこと。

もちろん技術も必要ですが、誰でもミスはするもの。ゴルフの経験が浅いうちは、緊張によるミスもありますし、ディボットや急な斜面などの難しい場面でミスをくり返したり。

でも、経験を積んでいくうちに、「こういう場合はこう打てばいい」と、頭の中の引き出しが増え、冷静にマネジメントができるようになります。それができるようになったとき、「上達した」と言えるのではないかと思います。

そういう意味で、まだ100を切れていない方に上達への近道をアドバイスするとしたら、なによりもまず、家でもできる「パットの練習」です。練習法としては、”1.5mを確実に入れる”こと。実際のグリーンはアンジュレーションがあるので、1.5mは難しい距離だし、パターマットのようにはうまくいきません。

ですが、くり返し同じ距離を打つことで、確実に芯に当てるクセ、入るクセ、入るイメージをもつクセをつけるのです。たとえば、“10球入るまでやめない”など、自分にプレッシャーをかけると、集中力もアップして、より効果的かもしれません。

パットに慣れ、パターの数を減らしていけば、5打なんてあっという間。100切りも遠くないでしょう。

1.5mのパット練で、芯に当てるクセ、確実に入れるクセをつけましょう

◆自分に合うクラブを使いましょう

もうひとつ、私の経験から言わせていただくとしたら、100を切れない女性の多くが、「クラブが合ってない」こと。

ゴルフを始めるにあたり、“もったいないから”と、どなたかが長年使っていたクラブをゆずり受ける方も少なくないでしょう。

でもクラブは、体形や身長、筋力や過去のスポーツ経験(スポーツの種類によって、球をとらえる人が上手な人、慣れていない人がいます)、などによって、合う、合わないが確実にあります。

合わないクラブを使っていると、ミスの本当の原因もわからないし、なにより成功イメージがわきません。自分に合う、やさしいクラブを使うことで、いいショットも出るようになり、ゴルフがもっと楽しくなるはず。フィッティングなどで、自分に合うクラブをイチから作るのもいいかもしれません。

クラブを見直すことで、劇的にゴルフが変わるかもしれませんよ。

◆やさしいコースでいいスコアで回るクセをつけましょう

上達の段階では、コース選びも大事だと思います。

100を切れないうちは、距離が短く、アップダウンが少なくて、乗用カートでプレーができて、これはおしゃれを楽しむためですが、ウエアの縛りがないところがおススメ。

まずはやさしいコースで、いいスコアを出すクセをつける。自信につながるし、プレーの組み立て方なども、冷静に考えられるはず。難しいコースでは、ホールアウトに必死にならざるを得ず、冷静になれずミスも多くなります。もちろん楽しむこともできません。

やさしいコースで経験を積むうちに、もの足りなくなって、もうちょっと難しいコースにチャレンジしたくなってくるでしょう。でも、そうすると、いいスコアが出なくなってくる。悔しくなって、また挑戦してたくなってくる。

そうなったもう、ゴルフの魅力にハマった証拠。もちろん十分、上達していると思いますよ。

教えてくれたのは、トップアマ・塩田美樹子さん

1982年生まれ、神奈川県出身。両親の影響で、10歳からゴルフを始め、競技に出場。全日本歯科学生総合体育大会4度優勝。2013年、2017年日本女子ミッドアマ2度優勝。2017年日刊アマ全日本大会(ミッドの部)、神奈川県女子ミッドアマ、日本女子ミッドアマ優勝。2018年神奈川県女子ミッドアマ、日刊アマ関東大会優勝。ベストスコアは66。所属している葉山国際カンツリー倶楽部では、男性と同じティから回ってクラブチャンピオンに。2013年に「日本女子ミッドアマ」に優勝した翌年は、なんと「日本女子オープン」にも出場。2020年開催の「内閣総理大臣杯第51回日本社会人ゴルフ選手権関東予選」では、唯一の女性出場者として注目を浴びた。

撮影/竹井美砂子 取材・文/たかはしよし子