【宮田成華プロに聞く!】ラフから打つときこそ、体を使ったスイングを!

せっかくティショットをフェアウェイのいいところに落としても、第2打をミスしては好スコアをマークすることはできません。そこで、グリーンを狙うショットをクラブ別、状況別に分けて宮田成華プロにレッスンしてもらいます。

第5回はラフからのアイアンショットについて説明します。力のない女性アベレージゴルファーにとって、ラフからのショットはハードかもしれませんが、体を使ったスイングを心がければ、意外と簡単に出たりします。あとは、ラフにどれぐらい沈んでいるのかをしっかりと見極めましょう。

【宮田成華プロ】 「女性ゴルファーだってパーオンは狙えるんです!」レッスンのバックナンバーはこちら

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宮田成華プロ

◆どれぐらい芝に埋まっているのかを確認しましょう

ラフからのショットと言っても、ボールの状況によって難易度は変わります。例えば、ボールが芝の上に浮いている場合、芝の抵抗をそれほど受けないので、フェアウェイから打つときと大差ありません。この場合、ボールの上から打ち込んでしまうと、ボールの下をクラブヘッドが潜り抜けてしまうので、横から払うように打つのがお勧めです。

ボールが芝に浮いているのか、沈んでいるのか、どれぐらいの抵抗があるのかを確認しておけば、それに合わせた対策を考えることができるので、しっかりとライを見極めましょう。とはいえ、見極めを難しいと感じる人もいると思います。その場合、いくつかチェック方法があるので参考にして下さい。まずは、ボールの周りをよく見ること。ボールが半分以上見えていれば、浮いていると判断してOKです。次に、ボールの近くを歩いたり、素振りをしてみて、芝の抵抗がどれぐらいあるのか、芝の長さや密集度をチェックします。

ボールが芝の上に浮いているときは、フェースとボールの間に挟まる芝の量も少ないので、芝の抵抗を受けずに打つことができます

ボールが芝に沈んでいるときは、フェースとボールの間に挟まる芝の量も多くなるので、芝の抵抗が大きいと判断しましょう

◆ボールが沈んでいるときはフェースを開きましょう

ボールがラフに沈んでいると、インパクトで受ける芝の抵抗も大きくなります。それに対抗するためにも、体全体を使ったスイングを心がけましょう。バックスイングでしっかりと上体を捻転し、ダウンスイングでは左足に体重を移動しながらクラブを下ろしてきます。手だけでクラブを上げて下ろす打ち方だと、ボールの手前をダフったり、ヘッドが芝から抜けず、距離を稼げないことが多いので気をつけましょう。

芝の抵抗を小さくするために、クラブフェースは開いて構えます。その結果、リーディングエッジからヘッドが下りてこない分、芝の中にヘッドが刺さりにくくなります。また、クラブはグリップエンドから指2、3本分余るぐらいに持ち、コンパクトなスイングを心がけましょう。

フェースを開いて構えましたが、ダウンスイングではネックからヘッドが下ります。そのネックに芝が絡んでトウ側が返り、最終的にインパクトでフェースはスクエアに戻るか、もしくは少し被った状態になります。ボールがどれぐらい芝に沈んでいるのか、芝の抵抗の大きさによって、フェースが返る度合は変わりますが、目標の少し右を狙って打ちましょう。ある意味、ラフから打つときは右に曲がらないと思って結構です。逆に、アドレスからフェースが目標の左を向いていたら、相当左へ打ち出されると考えましょう。

ボールの位置はスタンスのほぼ中央。クラブを短く握り、フェースは軽く開いておきます

フェアウェイから打つとき同じように、手だけでクラブを上げずに、しっかりと上体を捻転することでクラブを上げましょう

左足へ体重を移動しながら、クラブを下ろしましょう

フィニッシュまでしっかり振り抜きましょう

◆教えてくれたのは…

宮田成華 みやた・なるは/1997年11月7日生まれ、東京都出身。スリーボンド所属。

取材・文/山西英希 撮影/村上悦子 取材協力/東名厚木カントリー倶楽部(PGM)